2017.10.14 08:10

[2017衆院選] 個人演説会 5人の訴え熱く 高知県

届け出順に、高知1区の大石宗氏、松本顕治氏、中谷元氏、2区の広田一氏、山本有二氏
届け出順に、高知1区の大石宗氏、松本顕治氏、中谷元氏、2区の広田一氏、山本有二氏
 熱い戦いが展開されている衆院選の高知1区、2区。この国の経済、安全保障、憲法、そして高知の将来像をどう考えるか―。5人の候補がそれぞれ個人演説会で訴えた主張を紹介する=上から選挙区順、届け出順。

◆高知1区◆
■大石宗さん(37)希望・新 競い合う政治必要■
 元県議で希望の党新人の大石宗さんは12日、安芸郡奈半利町内で開いた演説会で、加計学園問題などを巡る安倍晋三首相の政治姿勢を批判し、「政治に競争が必要だ。県東部から大きな波を起こしたい」と訴えた。

 衆院解散の経緯に触れて「安倍首相は加計問題をはじめ、国民の疑問に誠意を持って答えなかった」とし、「なぜこんなことが起きるか。ライバルがいないからだ。緊張感がないと政治は緩んでしまう」と強調した。

 安全保障関連法は「希望の党は政局にしない。胸襟を開いて議論するスタンスだ」と説明する一方、同法が定める国連平和維持活動(PKO)の自衛隊の武器使用は「急場しのぎで作った法律。間違って民間人を殺傷した場合に自衛隊員個人の責任となる可能性がある」と不備を指摘。「国民のためになる政策は『○』か『×』ではない。互いに切磋琢磨(せっさたくま)し、全ての法律で競争する勢力が必要だ」と述べた。

 人口減少が進む県東部の現状を憂慮し、「東部の政治にもこれまで選択肢がなかった。私はその選択肢となって東部活性化のために競争の一石を投じたい」とし、「世代交代をさせてもらいたい。身を粉にして東部のために働きたい」と訴えた。


 14日=午後7時から香南市香我美町岸本の一寿司会館、15日=午後7時から高知市知寄町2丁目のちより街テラス

■松本顕治さん(33)共産・新 命守る政治つくる■
 共産党新人の松本顕治さんは13日、安芸郡田野町内で開いた演説会で、消費税増税の中止や安全保障関連法の廃止などを訴え、「安倍政権は地域を疲弊させて駄目にしてきた。そんな政治を地方から変えていく。命を守る政治をつくる」と決意を述べた。

 奨学金の返済に苦しんだ自身の経験のほか、「ブラック企業」や過労自殺など若者の過酷な労働環境に触れ、「社会のありようや働き方がおかしい。これは政治の責任だ」と指摘。

 さらに、県内を回って聞いた高齢者らの声を踏まえ、「年金は下がる、医療介護の負担は上がる。消費税は庶民の暮らしを苦しめ続ける。この異常な状態を何とかしなきゃいけない」と力を込め、消費税増税をストップさせるとした。

 北朝鮮問題への対応では、「経済的な圧力と併せて、対話の窓をしっかり開けておき、軍事的な緊張をあおるだけの戦争法(安保法)を廃止することが日本がやるべきことだ」と強調。

 その上で「自民党は戦争法を残し、憲法も変えると言っている。希望の党も全く同じだ」と述べ、「野党と市民の共同、共産党の躍進で自民党に代わる新しい政治をつくろう」と呼び掛けた。  

 14日=午後6時半から高知市旭町3丁目の木村会館、同7時から高知市塩田町の保健福祉センター、15日=午後6時半から高知市介良の中野公民館

■中谷元さん(60)自民・前 安保法で日本守る■
 自民党前職の中谷元さんは12日、香美市内で開いた演説会で、防衛相として成立に携わった安全保障関連法について「今の時流の中、憲法の範囲内で日本を守るにはどうすべきか考えたものだ」と重要性を訴えた。

 「平和安全法制(安保法)は憲法違反ではない」と改めて強調した上で緊迫する北朝鮮情勢に触れ、「ミサイルが日本に飛んでくると米国が一緒に撃ち落としてくれるが、米国がやられても日本は助けられなかった。日本の存立に関わる場合、米軍が攻撃されると日本が守るのは当たり前だ」と述べた。

 国連平和維持活動(PKO)に関しては「(自衛隊が)現地で素晴らしい活動をしているのに、反対、反対とレッテル貼りがあった」と指摘。安保法に反対してきた民進党が希望の党に合流して容認に転じたことを「どういう理屈なのか。おかしな政治活動をしている」と批判した。

 また、安倍政権の経済政策アベノミクスについて「デフレを脱却し(効果が)地方に回ってこようとしている。もう少し続ける必要がある」とし、「過去の政権交代は不況や大混乱を招いた。政権は変えれば良いというものではない。政策を重視すべきだ」と力を込めた。

 14日=午後7時から安芸郡奈半利町乙のJA土佐あき奈半利支所、15日=午後6時から高知市帯屋町2丁目の高知大神宮

◆高知2区◆
■広田一さん(49)無所属・新 世代交代へ結集を■
 元参院議員で無所属新人の広田一さんは12日、四万十市内で開いた演説会で、野党の結集を訴えつつ「古い政治を変えなければならないと考える保守、無党派層の受け皿になる」と世代交代を訴えた。

 安倍政権が安全保障関連法で容認した集団的自衛権の行使は「明確な憲法違反だ。立憲主義をないがしろにしている」と指摘。憲法9条に自衛隊を明記するとした自民党の公約も「自衛隊は必要最小限の自衛を確保する実力組織として明らかに合憲。明記の必要はない」と断じた。

 その上で、民主党政権で務めた防衛政務官や、民主党の安保政策に携わった経験を強調。「国民の生命、財産をしっかり守る。いま必要なのは与野党問わず安全保障に精通した国会議員だ」と即戦力をアピールした。

 また、幡多地域への高速道路延伸や、南海トラフ地震対策も含めたインフラ整備は「党派を超えてきっちりやる」と力を込める一方、県民の厳しい暮らしぶりを踏まえ、消費税の10%への引き上げは「とてもできる状況ではない」と主張。増収分を教育無償化などに充てるとした自民党の方針には「増税しなければできない、ということ自体がおかしい」と批判した。

 14日=午後6時半から高知市桟橋通4丁目の自由民権記念館、15日=午後6時半から高知市朝倉戊の朝倉総合市民会館

■山本有二さん(65)自民・前 農家の味方になる■
 自民党前職の山本有二さんは12日、四万十市内で開いた演説会で、8月まで農相を務めた経験を踏まえ「農家の味方になる」と基盤整備に尽力する決意を示した。

 中山間地域を多く抱える本県は基盤整備が遅れていると指摘し、「どこかでターニングポイントを作らなければ、若い人たちが(地域に)残る農業にはならない」と訴えた。

 農業インフラの整備が、所得向上や人口減少の抑制につながった県外の事例を紹介し、土地改良やほ場整備に取り組むと強調。須崎市のミョウガなど「地域の得意技」づくりの必要性を語り、「JAを応援し、農家所得が上がることを考えたい。農家のそばにいたい」とアピールした。

 農村整備だけでなく、県西部の発展に向けて高速道路延伸にも意欲を示した。

 高知市と四万十市をつなぐルートのうち、未着手区間がある高知自動車道・佐賀―四万十で、地元の首長や議員らが予算獲得の要望活動に苦労していることに触れ、「負担を少しでも減らすような働きをすることが私の使命だ」と強調。

 さらに「野党ができるなら苦労はしない。遅れた地域に本当に温かい政治(をするの)は公明党と自民党だけだ」と力説した。

 14日=午後6時半から高知市萩町1丁目の選挙事務所、15日=午後7時から高知市春野町西分のJA高知春野


 ※16日以降の各陣営の個人演説会や遊説日程の問い合わせ先は次の通り(中谷氏は16~20日に県外で応援遊説を予定)。

 【1区】大石陣営=088・803・5019、松本陣営=088・823・7721、中谷陣営=088・855・6678

 【2区】広田陣営=088・831・5120、山本陣営=088・802・5077

■きょうの候補者■
 ▽1区
 【大石候補】香南市
 【松本候補】高知市
 【中谷候補】東洋町、室戸市、奈半利町、田野町、北川村

 ▽2区
 【広田候補】高知市
 【山本候補】高知市



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