2017.10.14 08:10

候補者の横顔(3) 中谷元さん (60) 自民党・前 高知1区

 私は「さしすせそ総選挙」を戦う
 真っすぐ政策訴え
 「白髪が一本もなかった」32歳の初当選から27年。還暦を迎え、10期を目指す戦いを「さしすせそ総選挙」と名付ける。

 「さ」は最高道徳、「し」は信念、「す」は素直な心、「せ」は政策。政治家が持つべき心構えとして自分に言い聞かせる言葉だという。

 「そ」は? 「忖度(そんたく)。ではありません」と、一呼吸置いて笑わせた。尊厳の「そ」と続く。

 安倍内閣で防衛相を務め、安全保障法制成立に携わった。審議過程で国論は真っ二つに割れ、国会は紛糾。2424回の質疑に答え、審議は222回止まった。

 「北朝鮮や中国が脅威となる中、国民の命や暮らしを守らないといけない。この法律が必要だという“信念”を持って論戦に臨みました」

 どんな質問にも嫌な顔をせず、真っすぐ答える。

 「国会の質問でもストレートに答えます。例えば安保法案で『核兵器運べますか?』『はい運べます』って言っちゃう。すごく怒られましたけど、法律的には運べるんですよ。運ぶことは100パーセントないですけど」

 圧迫感のない、柔和な雰囲気。力の抜けた「ゆるキャラ」のようだ。防衛政策の大転換となる安保法制の成立。この人が、あの採決強行に至る過程の真ん中にいた当人かと、一瞬惑う。 

 1強政治を繰り広げる安倍晋三首相を「あいうえお作文」で戒めたことでも耳目を集めた。

 「政権は5年がたち、心の緩みやバランスを欠くような対応があった。“素直な心”で、国民の気持ちを感じ取り反映することが大事です」

 高知市出身。建設会社の創業家に生まれたが、土佐高時代は「防衛大学校に行って政治家になろうと漠然と思っていた」。防衛大卒業後、27歳まで自衛官。「あの時の経験、真剣勝負の訓練が生きた。生の自衛隊を知っているのが私の強み」

 初当選の後に生まれた長男(25)がこのほど結婚。「おめでたいけどね。解散で。父親は失業中で就活中」とおどけて顔をほころばせた。

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