2017.10.13 14:15

【71回県展 特選画廊】(3)工芸「旅の途中」浜田香代(高知市)

穏やかな世界願う
 籐(とう)で編んだようなかばんに麦わら帽子がさりげなく置かれている。童話の中から飛び出してきたような雰囲気が漂う。かばんのでこぼこ感に釉薬(ゆうやく)を効果的に使い、「まさに陶芸という姿、形になっている」と審査員の評価を受けた。

 県展に挑戦して10年ほど。「1年間の出来事の中で心に残っているものを作品にしてきた」という。

 今年は家族の夢だったテレビ番組の「のど自慢」に次男が出場。その時に着けていたのが麦わら帽子だった。一方、北朝鮮のミサイル問題が世間をにぎわせていた。「穏やかな世界がずっと続くように、麦わら帽子をかぶった少年が空を眺めている姿を作品にしたかったんですが…」

 制作途中に2度壊れてしまい、軌道修正の末、たどり着いた。

 1985年、退職した亡き父が故郷の吾川郡いの町に窯を開き、土に触れるようになった。現在は母の敬子さんと窯を切り盛りし、教室も開いている。

 結果発表の前日、落選する夢を一晩で2回見た。「今も信じられなくて。夢の中にいるようです」。顔をほころばせた。

はまだ・かよ 1964年香川県善通寺市生まれ。初特選。

関連記事

もっと見る

カテゴリー: 文化・芸能県展文化


ページトップへ