2017.10.02 14:16

高知の子どもの生活は今 エコチル調査より

 全国10万組の親子を対象に2011年に始まった環境省の「エコチル調査」(子どもの健康と環境に関する全国調査)。化学物質が子どもの成長に及ぼす影響などを調べるため、母親の妊娠期から、生まれた子どもが13歳になるまで追跡調査が行われます。高知県からは約7千組の親子が参加。半年ごとに回答する質問から、高知の幼い子どもたちの暮らしが見えてきました。

 高知の子どもたちの生活に関する基礎データ(暫定値)を、エコチル調査高知ユニットセンター(高知大学医学部内)による乳幼児向けのアドバイスを交えて紹介します。

(1)歯のケア 夜の歯磨きしっかりと
【2歳児】
 赤ちゃんの歯が生えるのは生後6カ月ごろ。下の前歯から生え始め、2歳半から3歳ごろまでに20本の乳歯がそろいます。

 2歳は多くの子どもが幼児食に移行し、おやつを食べる機会も多くなる時期です。高知では、ほぼ全員に近い98%の保護者が仕上げ磨きをしています。歯を強くするフッ素の塗布も全国平均(56%)より高い80%。虫歯予防の意識が高いと言えるでしょう。

 歯磨きは下の歯が生え始めたら始めましょう。最初は「磨く」というよりも、「歯ブラシに慣れさせる」感じで行ってください。

 昼は唾液が口の中をきれいにしますが、夜寝ている間は唾液が減ります。食べ物の種類が増える1歳ごろからは、寝る前の歯磨きを習慣付けてください。歯磨き粉はうがいができるようになってから使いましょう。フッ素塗布は年に数回程度行いますので、歯科医院で相談してみてください。

 歯磨きを嫌がる子に無理に歯ブラシを突っ込むと、歯磨きが嫌いになります。今日磨かなかったからといってすぐ虫歯になるわけではありません。あまり必死にならずに、「今日は右の歯。明日は左の歯」というように少しずつ慣れさせるといいでしょう。

 食事やおやつはだらだら食べると、常に歯が溶けやすい状況になります。決まった時間に食べる習慣も付けましょう。


(2)たばこがぜんそくの原因に
【1歳6カ月児】
 22%の子どもの近くにたばこを吸う人がいることが、1歳6カ月児の調査で分かりました。たばこは本人の健康を害するだけでなく、一緒に住む子どもにも煙を吸わせてしまうことになり、さまざまな影響を与えます。

 代表的な病気がぜんそくです。発作で学校を休んだり、スポーツへの苦手意識が生まれたりするなど、社会生活にも影響する可能性があります。また、繰り返す中耳炎や副鼻腔(びくう)炎にも関わりがあるとされています。

 子どもの目の前で吸わなかったとしても、煙は漂っています。ぜんそくの発症は環境だけでは予防できませんが、まずは家族が禁煙し、子どもに受動喫煙をさせないようにしましょう。禁煙に踏み切れない人は禁煙外来に相談を。


(3)トイレトレーニング(上) おしっこの間隔見て
【3、4歳児】
 トイレトレーニングに取り組んでいる家庭も多いと思います。3、4歳児の質問ではトレーニングの状況を聞きました。

 「日中一人でおしっこができますか」という質問に「いつもできる」と答えたのは3歳児が28%、4歳児が79%。うんちは3歳児が24%、4歳児が66%でした。3歳から4歳の間にぐっと成長していることが分かります。

 「うちの子はうまくできない」と焦る必要はありません。まずは、お子さんのおしっこの間隔をチェックしましょう。間隔の短い子は早めに「トイレに行こうね」と促し、反対に、間隔の長い子に頻繁に促すのはやめましょう。また、外遊びの前にはあらかじめトイレを済ませるのもいいでしょう。

 トイレトレーニングには個人差があります。お子さんの個性を知ることが大切です。


(4)トイレトレーニング(下) おねしょ叱らないで
【3、4歳児】
 夜間おむつをしている子どもは3歳児が85%、4歳児が42%。昼と夜のトイレトレーニングは別物と考えた方がいいようです。

 子どもが夜おねしょをするのは体の機能が発達していないためです。おむつを外すには膀胱(ぼうこう)の成長と、おしっこを濃縮するホルモンの増加が必要です。とはいえ、おねしょの後は寝具の洗濯が大変。防水シーツを活用し、ゆっくり見守りましょう。

 5、6歳になっても月に数回おねしょすることを「夜尿症」と呼びます。さほど珍しいことではなく5歳で5人に1人、小学3年生で12人に1人、5、6年生でも20人に1人の割合でいます。

 (1)夜中に起こさない(2)水分は夕方から制限し、塩分も取り過ぎない(3)早寝、早起きし、決まった時間に食事を取る(4)寝る前にゆっくり入浴し、体を温める。冬は布団を温める(5)昼間、無理のない範囲でおしっこを我慢する―を1カ月続けても効果がなければ、かかりつけ医に相談しましょう。

 大切なのは、おねしょはした本人が一番つらいということ。ご心配でしょうが、決して叱らず、焦らず、治していきましょう。


(5)父母以外の支え みんなで子育てを
【3歳、3歳6カ月児】
 三世代同居は3歳6カ月児の調査で14%でした。2010年の国勢調査では東北・北陸で高く、1位は山形の38%。高知は36位の12%。全国的に見ると、高知の割合は低いようです。

 お母さん以外に子どもの面倒を見る人について、3歳児の調査では「両親(子どもの祖父母)」との答えが80%でした。近くに住んでいるおじいちゃん、おばあちゃんが活躍している家庭が多いようです。

 このほか、「パートナー」が85%、「幼稚園、保育園の職員」が58%、「親戚」が30%でした。子育てはお母さん一人が頑張るものではありません。たくさんの大人たちが関わり、みんなで子育てする中で、子どもたちが成長していることが分かります。



カテゴリー: 医療・健康ニュース


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