2017.08.13 08:30

自殺防止へ教員研修 高知県の南国市教育委員会

神沢創教授から子どもへの対処を学んだ研修(高知県南国市大埇甲の大篠小学校)
神沢創教授から子どもへの対処を学んだ研修(高知県南国市大埇甲の大篠小学校)
 高知県の南国市教育委員会が小中学校の全教員を対象に、子どもの自殺の予兆に気付き適切に対処する「ゲートキーパー」の養成研修を進めている。このほど市内で開かれた研修には約50人が参加し、帝塚山大学(奈良市)の神沢創教授(61)=心理学=が心の声を聴く必要性を訴えた。

 神沢教授は子どもの死生観など各種データや実例を示し、自殺を個人の問題としてではなく、「社会現象として本気で取り組めば減らせる」と強調した。

 自殺を口にする人は実際はしない▽自殺したいかどうかを尋ねるのはダメ―という考えは「全て誤り」と指摘。自殺の前兆とされる自傷行為も「周囲の気を引くためではなく、自分の感情への対処だ」と解説した。

 子どもの食事と睡眠に変化が表れることが多いとし、対処の際は、「心配している」と口に出して伝える▽「死にたい気持ち」を率直に尋ねる▽傾聴する▽1人にせず安全を確保する―という4原則が大事だと述べた。

 受講者がグループに分かれ、「成績が急に落ちた」「やせた」という子ども役と、先生役になって模擬面接も実施。神沢教授は尋ねる際の体の向きや姿勢、言葉の選び方まで丁寧に指導した。

 研修は、2015年に起きた中学生の自殺を調査した専門委員会の提言を受けて2016年度から実施。今回が2回目で、2018年度までにあと3回予定しており、全教員の養成を目指す。

カテゴリー: 社会教育香長


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