2017.06.15 08:25

【高知FD前期の軌跡】(下) 今のままでは…

前期最終戦、観客の前であいさつする駒田徳広監督。ファンの願いは「後期こそ―」(5月28日、高知球場)
前期最終戦、観客の前であいさつする駒田徳広監督。ファンの願いは「後期こそ―」(5月28日、高知球場)
 四国アイランドリーグplusの試合、戦績などを基に、高知ファイティングドッグス前期の戦いぶりを振り返る。

 「これだけの戦力がありながら優勝できなかった。監督として責任を感じている」「巨人や横浜でプレーして苦しんだ時以上に苦しかった」

 5月28日、高知球場での前期最終戦後、駒田徳広監督が1800人の観客にその胸の内を語った。チームを7年ぶりの2位に導いたとはいえ、前半の好調ぶりを思えば不本意な結果だった。

変えられなかった
 5月のゴールデンウイーク終盤から10試合連続で勝ちがない時、駒田監督は自身のノートに、思いつくままにこう書きつづっている。

 上からの指示待ちで自主性がない▽負けることに慣れている▽負けても仕方ないと思っていて心が傷つかない▽相手の力が明らかに上回っていると思っている▽自分のことを考えてチームのことを考えていない―。

 「打開策が見えなくてね…。選手が焦りすら感じないまま、気持ちを出し切れていなかった。叱咤(しった)したら下を向くし、結果を気にするなと言えばスイッチが入らない。どうすればいいか正直分からなかったから」と打ち明けた。

 「選手って調子が良ければ『気』が大きくなって、相手は止められなくなる。でも、調子が悪ければ『気』は小さくなる。だから0―0の緊迫した場面で、選手の『気』を大きくできれば一番理想。それができなかった」とも話した。

 連敗中、監督は、外野手深江に二塁を、同じく宮下に遊撃を守らせたことがある。オープン戦でも試したことのない布陣だが、それらのポジションの野手に「屈辱と、プロとしてプライドを感じてもらいたかった」のだ。

 自身が監督でなければもっと勝てたのでは…。選手はもっと成長できたのでは…。豪快なように見えて繊細な「満塁男」は相当に悩んでいた。

原点へ
 駒田監督は言う。

 「絶対に勝たなければいけない試合にチームが鈍感だった。本当の意味で緊張感のある天王山を戦わせてあげられなかったことに悔いが残る」

 前期。チームの合計打点の半分をマニー、ザック、アンダーソンが占めた高知FDは、外国人頼りのチームだった。「日本人選手を含め、みんながいたから勝てたというチームにしなければ。外国人が打って勝ったというのは『ノーフューチャー』(未来はない)だから」。

 マニーを含め外国人選手の去就は定かではない。球団は独自のトライアウトで新たな戦力確保に乗り出すが、大事なのは既存選手の底上げだ。

 「細かいプレーを一つずつ、もう一度しっかり確認してトレーニングを積んでいきたい」と駒田監督。どう振る舞えば、どんな言葉を掛ければ、選手が変われるか―。それは後期までに課せられた指揮官の課題となる。

 そして、選手たち。投手は無駄な四死球を与えない。野手は進塁打を放ち、犠打を決め、捕球、送球は確実に―。いま一度、原点の大切さを再認識せねばならない。独立リーグはNPB(日本野球機構)のドラフトに引っ掛かってなんぼの世界。この場所でプレーする意味を再度、肝に銘じる必要もある。

 9月の後期終了後、「力を付けたから優勝できた」と胸を張る選手たちの姿が見たい。

関連記事

もっと見る

カテゴリー: スポーツFDスポーツ


ページトップへ