2017.06.13 08:30

【高知FD前期の軌跡】(上) 「好調」そして「失速」

開幕3連勝で喜ぶ高知FDナイン。前半は好調をキープしたが、その勢いを持続できなかった(4月4日の徳島戦、高知球場)
開幕3連勝で喜ぶ高知FDナイン。前半は好調をキープしたが、その勢いを持続できなかった(4月4日の徳島戦、高知球場)
 四国アイランドリーグplusの前期シーズンが5月末終了した。高知ファイティングドッグス(FD)は前半首位で走り、貯金も最大9としたが、ゴールデンウイーク終盤からの8連敗で2位に甘んじた。8年ぶりの優勝へ大きな期待が膨らんだ中での急失速。そこには、外国人頼みのチーム事情、日本人選手の地力のなさがあった。分岐点となった試合、戦績などを基に、前期の戦いぶりを振り返る。

 高知FDは34試合を戦い17勝13敗4分け。チーム打率2割7分3厘、防御率3・10はともにリーグ2位。ここ数年最下位が定位置だったことを思えば、2010年前期以来の2位は十分に健闘したと言える。

突っ走る
 「2017年は、高知ファイティングドッグスが優勝します」

 就任2年目の駒田徳広監督は、シーズン前のFD激励会でファンら250人にこう宣言した。元メジャーのスター、マニー・ラミレスの加入などで戦力が大幅アップし、「チーム一丸となる『気の流れ』ができている」とも話した。

 その言葉通り、チームは4月1日のソフトバンク3軍に3―2で競り勝つと開幕3連勝を飾る。その後も引き分けを挟み4連勝するなど、折り返しの17試合を終え首位をキープしていた。打撃10傑にザック、山下、深江、アンダーソンが入り、先発の丸山、嘉数、岡部は防御率1~2点台と抜群の安定感を誇った。しかるべき選手が仕事をし、投打がかみ合っていた。「このまま突っ走る」と信じたファンも多かったはずだ。

痛い敗戦
 ところが。ゴールデンウイーク終盤のホーム2試合から、チームの歯車が狂い始める。

 5月5日の香川戦、2―0の七回1死一塁、二塁ゴロを捕球した祐人の二塁送球がそれ、カバーに入った遊撃森田も一塁へ悪送球し1失点。八回に同点とされ、またもや森田の一塁悪送球などで逆転負けした。7日の徳島戦も1―0の六回、内野フライの連続落球で1―1。七回は祐人と左翼ウ・ギョンサムの失策で敗れた。

 選手たちは「普通にやっていれば勝てた試合だった」と振り返る。この「2敗」に関わった祐人は、「大事にいきすぎた」と悔いていた。祐人は前に出てゴロをさばくのが本来の姿だが、失策の場面ではそれができていなかった。周囲に「後ろ向き」と映ったプレーが、チームの勢いをそぐきっかけになった。

 5月7日、高知FDは今季初めて首位を明け渡した。とはいえ、まだプレッシャーを感じる時期ではない。こうしたミスの重なるゲームは、よりレベルの高いNPB(日本野球機構)の公式戦にだってあることだ。

 失速のきっかけは、間違いなくこの2敗にある。監督、コーチ、選手たちもその認識で一致している。優勝を争った経験がないメンバーばかりで、チームが追いかけられる状況に慣れていなかったのかもしれない。

 ただし、目を向けなければならないのは、選手たちに苦しい時を乗り越える気持ちの強さ、気迫があったかどうか。そして「地力」「底力」が備わっていたかどうかだ。

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カテゴリー: スポーツFDスポーツ


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