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16年2月17日付・朝刊

安保法廃止法案作成担当の民主・広田氏「今、何が必要か議論を」

安全保障関連法の廃止などを訴えた「ピースアクション」

政府より現実的な対案

 民主党は維新の党などと野党共同で、安全保障関連法の廃止法案と、領域警備法案など対案3本を今国会に提出する。民主党安全保障総合調査会事務局長として、各法案作りで中心的役割を果たした広田一氏(参院・高知県選挙区)は「国民に根強くある『何としても廃止に』という意見に応え、今、何が必要かを議論する」と意気込む。与党の抵抗で審議入りは見通せないが、2016年夏の参院選で重要争点の一つに位置付ける考えだ。

   広田氏は、与党による2015年9月の採決強行などを挙げ、「国民、国会軽視で、民主主義の観点からもまずは廃止すべきだ」と指摘。安保法に盛り込まれた集団的自衛権を「(客観的、合理的な理由がないまま)時の政権が危険と判断すれば武力行使できる。なぜ必要かという立法事実もない」とする。

 その上で「与党幹部は北朝鮮のミサイル発射にかこつけて集団的自衛権が必要と言うが、逆に、警察権に当たる破壊措置命令や個別的自衛権で対応できることが証明された」と強調。国会審議になれば集団的自衛権の不要論を訴える構えだ。

 維新と提出する3法案は、安保法と同様、「後方支援」の対象を米軍以外にも拡大。一方で、大量破壊兵器などの輸送も法律上は可能になった安保法について、広田氏は「(政府側の)答弁は(「政策としてあり得ない」と)抑制的だが、法律上できることとあまりにも乖離(かいり)している」と指摘。対案では「わが国として適切でない武器・弾薬」の輸送を禁じた。

 民主党は2015年春、安保法制に関する考え方をまとめた。専守防衛に徹し平和主義を貫くと同時に、日米同盟を深化させ、国際平和活動に積極的に取り組む―という内容で、広田氏は「『近くは現実的に、遠くは抑制的に、人道支援は積極的に』という考え方。対案はこれに基づく」と説明する。

 不審船対策など武力攻撃に至らない「グレーゾーン事態」への対応について、安保法は法文化しなかったが、対案では、国土交通相の要請で海上自衛隊が海上保安庁の警備を補完する―などと対応の迅速化を盛り込んだ。

 安保法は国連平和維持活動(PKO)の新たな任務に、武装集団に襲われた国連要員らを武器を使って救出する「駆け付け警護」や検問などの治安維持活動を追加した。これに対し対案は、「文民」を対象とする「限定された駆け付け警護」(広田氏)とし、治安維持活動を排除。広田氏は「現状で足りない点を修正し、政府より現実的なものになっている」と説く。

 広田氏は「一度、政権を担った政党として、現実的に今、何が必要か、何が足りないかを議論した上で対案をまとめた」とし、与党側に国会での論戦を求めている。

 【写真】広田一氏

 


 

 

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