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15年12月21日付・朝刊

揺らぐ平和と民主主義 安保法に高知県内で批判広がる

「ピースデポ」の田巻一彦代表

 10年後、20年後、この日はどう捉えられているか。2015年9月19日、安全保障関連法が成立した。戦後の日本が掲げた「専守防衛」を憲法解釈の変更によって大きく転換する内容に対し、全国で反対運動が巻き起こった。

 批判は、6月の衆院憲法審査会で憲法学者3人全員が「安全保障関連法案は違憲」と断じて以降、うねりを増した。高知市で6月開かれた公聴会でも意見陳述人6人のうち5人が違憲の立場を示し、立憲主義の在り方も問われた。

 高知県内では、5大学の教員や弁護士らが相次いで反対声明を出し、子育て中の女性や学生が団体を立ち上げた。高知市のデモ参加者は最大で千人超。「声を上げよう」との呼び掛けやデモは今も続く。

 高知市の川辺弥生さん(40)は2015年夏、初めてデモに足を向けた。保育園に通う子どもが2人。それまでは家事と仕事に追われ、政治は「テレビの中の遠い世界」だったという。

 「周囲にどう見られるか。やめたいと思うことは今もあります。でも子どもに将来『お母さんはあの時、何してたの』と尋ねられたら…と考えるんです」

 安保法制が容認した集団的自衛権は、自国への攻撃がなくても友好国などが攻撃されたときに武力が行使できる。自衛隊はどこにでも派遣でき、弾薬提供などの「後方支援」も可能になった。

 政府が国際環境の変化や「抑止力」を強調する一方、米国などの軍事政策と一体化する危険性に懸念は強い。

 6月に高知県内で行われた日米共同防災訓練では米軍機が初めて参加し、安全保障関連法成立後の11月からは、自衛隊と米軍を平時から一体運用する新機関も動きだした。

 敗戦70年での大転換。「平和、民主主義、憲法」は揺れながら年を越す。

   【写真】安全保障関連法案に反対の声を上げるデモ(8月末、高知市升形)

 


 

 

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