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15年9月6日付・朝刊

高知県内首長高知新聞調査  安保法案 反対11賛成7人

違憲7、合憲3人

県内首長アンケート
 今国会最大の焦点である安全保障関連法案について、高知新聞が高知県内の市町村長34人と尾ア正直・高知県知事にアンケートを実施したところ、成立に「反対」は11人、「賛成」は7人となった。同法案が憲法違反か否かの質問では、「違憲」7人、「合憲」3人。安全保障環境の変化を認めつつも、立憲主義の観点などから同法案に厳しい目を向ける首長が少なくないことが浮き彫りになった。ただ、いずれの質問に対しても、賛否を明確にしない首長は相当数に上っている。

 アンケートは8月11〜20日、書面で実施した。

 質問は、集団的自衛権の行使を可能にする同法案を成立させることの賛否▽同法案が憲法に違反していると思うか否か▽国会審議をどう感じているか―の3問。いずれも二者択一方式とし、同時に各問いに自由記入の「理由」欄を設けた。

 法案成立に「反対」の理由としては、国民の理解が得られていない状況を挙げた首長が多い。梼原町の矢野富夫町長は「国民を巻き込んで十分な議論ができているとは思えない」とし、土佐町の和田守也町長は「国民の大半が反対している中で、強引に成立させることは反対だ」と答えた。

 高知市の岡ア誠也市長や黒潮町の大西勝也町長らは、集団的自衛権の行使は憲法改正を前提とすべきだという考えを表明。香南市の清藤真司市長は「憲法の上位理念に政策があるような形は無理がある」と指摘した。

 成立に「賛成」の首長は、主に日本を取り巻く安保環境の変化を理由に挙げた。

 東洋町の松延宏幸町長は「自国の安全を守るために他国に依存するだけでは、成り立たない現実も直視しなければならない」。四万十市の中平正宏市長と三原村の田野正利村長は賛成の立場を表明した上で、「時間がかかっても国民に十分な説明を行い、幅広い支持が得られること」を求めた。

 法案が「違憲か合憲か」の回答では、態度を明確にしなかった首長も多かった。そのうち、芸西村の竹内強村長は「憲法学者の間でも違う意見があり、判別しがたい」とし、須崎市の楠瀬耕作市長は「司法がきちんと判断を下すべき問題だ」と指摘した。

 国会審議をどう感じているかを尋ねた質問では、「納得点が増えた」と「疑問が膨らんだ」が8人ずつとなった。「(政府の)答弁に無理を感じる場面が多い」(土佐市の板原啓文市長)という声の一方、「(法案の)内容をより理解することはできた」(越知町の小田保行町長)との声もあった。

 長岡郡の2町長からは、回答そのものを得られなかった。2人のうち、本山町議会6月定例会の一般質問で、同法案への考えを問われた今西芳彦町長は「撤回すべきだ」と答弁。大豊町の岩ア憲郎町長は、町議会6月定例会で見解を聞かれることはなかった。

 尾ア知事は3問とも「現時点では、どちらとも言えない」と答えた上で、「わが国の安保環境の改善に資すること」「合憲であること」を両立させる議論を求めた。知事は6月に高知市で開かれた衆院憲法審査会の地方公聴会に出席し、意見陳述した際は「(憲法の)解釈変更は一定容認されるべきだ」と述べていた。

 


 

 

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