安保法制 関連記事



15年8月18日付・朝刊

「戦争は二度と再びするまいぞ」

短歌九条の会こうち発足 

31文字に平和込め 県内から50人参加

川柳

 〈戦争は 二度と再び するまいぞ よろよろ生きて 九条守る〉―。政府による解釈改憲で憲法の平和主義が大きく変容しかけている中、高知県内の歌人らが「短歌九条の会こうち」を立ち上げた。31文字の短歌に平和への思いを込め、憲法9条を守るとの意思を広げていく狙いだ。

 会は7月15日に発足した。ちょうど、集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法案の採決が強行され、衆院を通過した日に当たる。

 その様子を会員は詠んだ。

 〈国民の 理解不十分と 認めつつ いきなり衆院 採決強行〉

 会には、安保法案への危機感や憲法順守の思いを表現しようと、高知市や四万十市、安芸市などから50人余りが集まっている。世話人の梶田順子(みちこ)さん(75)=高知市福井町=によると、「戦前の反省がある」と言う。

 満州事変後の「15年戦争」で、斎藤茂吉や高村光太郎ら当時の著名な歌人は、積極的に「愛国歌」を詠んで戦争に協力した。

 梶田さんは「日常が壊されると、歌も自由に詠めなくなる。今はまだ、間違うちゅうことは間違うちゅうと言える。黙っていては認めたことになってしまう」と話す。

    ■  ■

 会員の作品には、自身の戦争体験を取り上げたものも多い。

 〈父おくる 母の涙を 見てしより 言へず語れず 戦を憎みき〉

 〈新婚の 僅(わず)かひと月 嫁残し 戦死せる子の 墓撫(な)づる母〉

 梶田さんは1945(昭和20)年7月4日の高知大空襲で自宅を失った経験を持つ。親類はニューギニアで戦死している。

 「他国の人を殺さず、殺されずにやってこれたのは憲法9条があったから。安保法案はその9条を壊してしまう。短歌を一つ一つ味わってもらい、今の社会情勢を考えるきっかけになれば」

 梶田さん自身はこう詠んだ。

 〈子の戦死(し)をば 誉れと言ひし 彼(か)の日日の 還(かえ)り来(きた)るを 止めねばならぬ〉

 会では、短歌を掲載した会報の発行や学習会を随時開催するという。投稿や入会希望、賛同者は梶田さん(090・8692・8221)へ。

 


 

 

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