安保法制 関連記事


15年7月15日付・朝刊

福井照・自民高知県連会長に聞く 安保法案理解広げたい

参院は地方代表必要

福井照・自民高知県連会長

 自民党高知県連会長の福井照氏(衆院・比例四国)は7月14日までの高知新聞の取材に対し、集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法案について「(高知県内で)理解が進んでいるとは思えない。高知県連内で安保の議論を深めて理解を広げたい」との考えを示した。参院「1票の格差」是正に向けた選挙制度改革では、高知県選挙区と徳島県の合区(ごうく)に反対の姿勢を見せ、「地方の代表を残すため憲法改正が必要だ」と述べた。

 ―5月の自民党高知県連大会で新会長に就いた。どんな高知県連を目指すか。

 ぬくもりのある、全員参加型の組織にしたい。自民党高知県連も「高知家」の一員として高知県の発展を担う。

 ―課題は。

 高知県は中谷元・防衛相のお膝元だが、安保法案の理解が進んでいるとはとても思えない。県民は反戦意識が高いし、付和雷同しないのがいいところでもある。ただ、法案は戦争に行くための法律ではない。集団的自衛権を認める国際常識から見れば、新3要件などで高過ぎるほどのハードルを設けている。このことを県民に納得してもらいたい。

 ―具体的にどう取り組むか。

 まずは勉強会やミニ集会を開くなどして高知県連内で徹底的に議論し、自民党員自身が理解を深めないといけない。国会議員はもちろん、高知県議も知識と議論のテクニックを身に付け、自民党員の全員参加で県民に丁寧に説明し、理解を広げていきたい。

 ―衆院採決は目前だ。遅いのでは。

 法案が通るまでに終わらせるのでなく、継続的に取り組む。安保問題について常に考えることを自民党員の「癖」にしたい。

 ―自民党内は「安倍1強」と言われ、若手の勉強会で報道圧力発言もあった。

 経験ある政治家が激減し、若手が謙虚さを失っている。安倍晋三首相が「裸の王様」にならないよう気を付けないといけない。高知県連も県民の声を官邸にしっかり伝えていく。

 ―アベノミクスの効果は高知県内の経済に届いているか。

 (大企業や富裕層が潤うことによる恩恵が経済全体に行き渡る)トリクルダウンで満たされたとは言い難い。地方創生の施策を通じ、防災減災産業の輸出、外国人観光客の誘致を軸に、高知県内の所得と雇用を増やしていく。TPP(環太平洋連携協定)交渉の妥結も見据え、農林水産業の競争力強化にも取り組む。

 ―2015年秋の高知県知事選対応は。

 これまでも尾ア正直知事とは南海トラフ地震対策特措法や国土強靱(きょうじん)化で連携してきた。全面的に支援するつもりだ。

 ―参院の合区にどう対応するか。

 地方の代表をこれ以上減らしていいのか。合区には粘り強く反対する。中期的には、都道府県の代表を必ず選出できるように憲法を改正する方向で取り組んでいく。

【写真】「自民党高知県連の全員参加で安保法案の理解を呼び掛けたい」と語る福井照氏(高知市升形の事務所)

 

昨年衆院選TV局に公平報道要請 福井氏「誤解与え遺憾」

テレ朝への文書「名前勝手に使われた」

 自民党の若手勉強会で出た報道圧力発言に関連し、自民党広報本部で報道局長を務める福井照氏(衆院・四国比例)は14日までの高知新聞の取材に対し、「圧力は絶対にあってはならない」と述べた。2014年の衆院選の際、報道局長名で在京テレビ局に「公平な報道」を求める文書を送っていたことについては、「圧力だとの誤解を与えたとしたら遺憾だ」と釈明した。

 自民党は2014年11月20日付で、在京テレビキー局の編成局長と報道局長宛てに「選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の確保についてのお願い」とする文書を送付した。差出人は福井氏と自民党筆頭副幹事長の萩生田光一衆院議員の連名で、出演者やテーマなど報道の内容に配慮するよう求めた。

 さらに11月26日付で、テレビ朝日の「報道ステーション」担当プロデューサー宛てに福井局長名の文書を送り、24日放送分を「アベノミクスの効果が大企業や富裕層のみに及び、それ以外の国民には及んでいないかのごとく断定する内容」と指摘。意見が対立する問題を多角的に報じることなどを定めた放送法4条を持ち出し、「公平中立な番組作成」を要請した。

 自民党本部によると、報道局は報道機関との窓口の役割を担っているという。

 福井氏は高知新聞の取材に対し、2014年9月の党内人事で報道局長に就いた経緯などを挙げ、「就任当初の会合にしか出ておらず、文書の作成には関わっていない」と説明。11月20日付の文書は秘書を通じて送付することを聞いたとしたが、11月26日付の文書は「知らなかった。名前を勝手に使われた」とした。

 ただ、「知らなかったとは言えない」と釈明し、「番組が公平かどうかは国民が判断するものだ。自民党がそれを判断するかのような誤解を与えると、メディアを萎縮させる。それは絶対あってはならない。圧力と思われるような文書は(今後)出さない」と述べた。


 

 

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