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議会記事

15年7月8日付・朝刊

高知県内9議会が安保法案廃案求める 7議会は意見書否決

本山町議会

 「決めるときには決める」。安倍晋三首相がこう決意を見せ、延長国会で成立を目指す安全保障関連法案について、高知県内では7日までに、9市町村の議会が6月定例会で「廃案」や「撤回」、「制定中止」を求める意見書を、2市町の議会が「慎重審議」を求める意見書をそれぞれ可決した。多くの法律家から違憲との声が上がる法案に対し、住民に最も身近な議会が「ノー」を突き付ける一方、7市町の議会が法案反対の意見書を否決している。

 廃案などを求める意見書を可決した議会は、土佐市、香南市、安芸郡田野町、馬路村、芸西村、長岡郡本山町、大豊町、高岡郡四万十町、幡多郡大月町の9市町村。

 否決は高知市、安芸市、香美市、須崎市、四万十市、安芸郡奈半利町、吾川郡いの町の7市町。

表  このほか、南国市と土佐郡土佐町が可決した意見書は「『国際平和支援法』という名で、自衛隊海外派兵の恒久法をつくろうとしている」と指摘し、日本が戦争に「巻き込まれる危険性が大きくなる」などと安倍首相らに慎重な審議を求めている。

 安倍内閣は昨年7月1日、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を行った。それを挟み、県内では13市町村の議会が容認に反対か閣議決定撤回を求める意見書を相次いで可決していた。

 そのうち高知市、安芸市、香美市の議会は今回の安保関連法案をめぐる意見書は否決した。高知市と香美市では閣議決定前の意見書に賛成した公明党議員が「閣議決定で党の方針が確定した」とし、反対に回ったことが影響した。

 6月定例会で採決された意見書は平和行進県実行委員会、高知自治労連、社民党県連合が提出した同趣旨の陳情を受けるなどし、各議会が審議。通年議会の形を取っている土佐清水市議会は、8日に社民党市議が「制定中止」を求める意見書案を提出し、採決する見通しだ。

 これ以外の15市町村の議会は、常任委員会や本会議で陳情を不採択としたか、「地方議会が論議するテーマではない」などの理由で陳情を審議しなかった。「情勢推移を見守る」などとして継続審査とした議会も複数あった。

 高知県議会は6月定例会最終日の10日に県民の会と共産党が、法案撤回を求める意見書案を共同提出する予定。

   ◆  ◆

 可決された意見書は、各議会から安倍首相や中谷元・防衛相、衆参両院議長らに送られる。衆院事務局は高知新聞の取材に対し、昨年1月の通常国会開会から今国会(7日現在)にかけて衆院議長宛てに届いた「安全保障法制等に関する意見書」の件名を回答した。

 それによると、届いた意見書は43都道府県の自治体から計597件。大部分が集団的自衛権の行使や、行使容認の閣議決定に反対する内容だった。

 今国会中に届いた意見書は計308件で、件名から、閣議決定や安保関連法案に反対、法案の今国会での成立に反対すると判断できる意見書が最多の156件だった。残りは慎重審議などを求める意見書が151件、「閣議決定に基づいた法制化」を求める長野市議会の1件だった。

 内閣府は「意見書は総理への『お手紙』。件数、内容とも公表していない」と回答。防衛省も「安保法制関連に限った意見書の件数は現在のところはまとめていない」としている。

【写真説明】6月9日、高知県内で最も早く安保関連法案に反対する意見書を可決した本山町議会。以降、8市町村議会が続いた


 
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