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15年6月9日付・朝刊

安保法案国会審議 やじ合戦で国民場外へ 中谷大臣ら矢面

与野党が応酬  議論深まらず

 国の針路に関わる安全保障関連法案の国会審議は、与野党のやじ合戦の様相にも陥っている。同じ答弁を繰り返す中谷元・防衛相らに野党は抗議の怒声を浴びせ、与党も「言い掛かりだ」と応酬。新たな自衛隊出動を「限定的」と強調したい政府と、「リスク拡大」などに焦点を当てたい野党のかみ合わない議論が国民を場外へ追いやっている。

 衆院特別委員会の6月5日の質疑。維新の党の重徳和彦氏が質問の冒頭、中谷氏に迫った。

 重徳氏「ホルムズ海峡の機雷掃海は海外派兵か」

 中谷氏「受動的かつ限定的な行為で、例外と言える」

 重徳氏「答えになってない」

 中谷氏「例外です」

 重徳氏「海外派兵ということか」

 中谷氏「一般禁止の例外で」

 「話が進まない」とじれた重徳氏が委員長に「裁き」を要請。中谷氏は5回目の答弁で「はい、海外派兵に当たります」。これだけに3分30秒を要した。

 今回の特別委審議を象徴する問答だが、そんな質疑の間、与野党席ではやじの応酬が繰り広げられる。

 「ちゃんと答えて」「長い長い!」。安倍晋三首相の演説調の答弁に野党はいら立ち、委員長も「丁寧に簡潔に」と度々注意を促す。それでも安倍首相は質問者に「興奮しないで。しぃー」と指を口に当てて“挑発”したり、「早く質問しろよ」とやじったりし、陳謝する羽目にも。

 野党は首相見解との食い違いを突こうと、中谷氏を質問攻めに。これに対し安倍首相が中谷氏を遮って答えようとするため、野党は「大臣に聞いてるんだ」と抗議。首相答弁との整合性の制約に縛られる中谷氏を揺さぶる戦術だが、議論は深まらないまま審議時間が過ぎるばかりだ。

 そうした野党の抵抗に、自民党議員が「言い掛かりだ。国民は笑ってるぞ」「有権者が見てるぞ」と声を荒らげる場面も。そのやじはそのまま政府、与党にも向けられている。


 
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