キャラ直前変更で栄冠 豊明「信じられない」
「信じられない」「夢みたい」――。8日閉幕した「まんが甲子園」で全国の応募280校の頂点に立った愛知県の豊明高校。イラストレーション部の1〜3年生の5人は想定外の快挙に驚きながらも、「ぎりぎりまで構想を練ったのが良かった」と最後のひと粘りを勝因に挙げた。
【写真】「このメンバーだからやれた」。最優秀賞にガッツポーズする豊明高のメンバー(高知市の「かるぽーと」)
同部は32人が所属。「夏は蒸し風呂のようになる」というクーラーのない練習部屋で日々、画力を磨き、6年ぶり8度目の本選出場にこぎ着けた。
決勝では、吹き出しに入れようとした「機嫌」の漢字の書き方が一時、思い出せなくなるというパニックに見舞われたものの、予定通り「あしたの母親の機嫌予報≠姉が弟に教える」という1コマ漫画に挑戦。
3年生の内藤由香里さん(17)が大会前にテレビの天気予報を見て思いついたネタだといい、「子どもも親を観察している」という家族の実態を表現しようと、5人で構想をあたためてきた。
当初は「兄と妹」を描く予定だったが、テレビのお天気お姉さん≠意識し、決勝前夜に「姉と弟」へがらっとキャラクターを変更。当日の作業の詰めをしていた段階の、まさにぎりぎりでの決断だった。
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結構大変●負けても納得
☆「選手の使ったパレットや筆を洗ったり、結構大変。けど、描いているとこを実際に見ながらお手伝いができるのは楽しいし、やりがいがある」=スタッフとして初参加した伊野商業高校1年の小菅つかささん(15)。
☆「周りがハイレベルで、負けても納得しちゃった。来年は受験もあるから、(今の)1年生に頑張ってもらうしかない」=予選敗退した東京都の国本女子高校2年、大出千鶴さん(17)。
☆「最近、来場者が減ってきている気がする…。もっと幅広い層の人が足を運べるイベントを考えるべきでは」=会場で10年以上、似顔絵などを描いている高知市春野町西分の上田美知裕さん(61)。
スカウト制度13校22人指名
3年前から始まった大手出版社によるスカウト制度で、今年は6社16誌の編集者らが来高し、13校22人を指名した。
最多の5社9誌から指名された栃木県のクラーク記念国際宇都宮キャンパスの神山彩さん(15)=1年=は、「頑張って描いて(漫画が売れて)おいしいものをいっぱい食べたい」と興奮気味。
県勢は1人だけで、2社2誌が岡豊の横山桃子さん(17)=3年=を指名。卒業後、公務員になろうと考えていたというだけに驚きながらも、「小さいころの夢に可能性が開けてうれしい」と大喜びだった。
(10年08月09日付朝刊)