海洋機構 地震対策へ高知などに地域研究会
海洋研究開発機構(本部=神奈川県横須賀市)は同時発生の可能性がある東海、東南海、南海の地震対策を講じようと、高知県内の大学や行政関係者らと「地域研究会」を近く設立する。地域事情に即した防災、減災対策を検討する。
同機構は文部科学省の委託を受け本年度から五カ年をかけ約五十億円で、「東海・東南海・南海地震の連動性評価のための調査観測・研究」プロジェクトを開始し、土佐沖などに設置する海底地震計などで地殻変動や三つの地震の連動メカニズムなどを調べる。
「地域研究会」は同プロジェクトの一環として高知、大阪、名古屋の三市に設立。高知県は十六日の予定で、メンバーは高知県や高知市、高知大学、四国電力など。プロジェクトで得られた研究データを基に防災対策や「地震による沈降で水没が想定される高知市の復旧策」など、具体的な復旧、復興策を検討する。
同機構海底地震・津波ネットワーク開発部の金田義行部長は「高知は揺れ、沈下、津波の三つの悪い要因で複合的な被害となる。五年では無理でも十―十五年かけ、地域実情に即した防災対策を提案したい」としている。
周期的に起きる東海、東南海、南海地震は過去、しばしば同時期に発生。次の地震も連動する可能性が高いとされ、中央防災会議は死者二万五千人、経済的損失は国家予算に匹敵する八十一兆円を想定している。
16日に高知市でミニシンポ開催
国内の地震研究の第一人者によるミニシンポジウム「次の南海地震の被害軽減に向けて」が十六日、高知市本町五丁目の高知会館で開かれる。海洋研究開発機構の主催。
同日午前九時半開会。高知県の特性を踏まえ、地震動や津波の予測、減災の取り組み、復旧・復興の考え方などについて紹介する。参加無料。申し込みは不要。
(2008年11月12日朝刊)