地震の落石被害軽減を 南国市で防護ネット実験
高知県内企業が共同で開発している落石防護ネット「ロングスパン」の公開実験が十日、南国市岡豊町小蓮で行われた。南海地震の防災対策への活用を考えようと、国土交通省や高知県の職員、工事関係者ら約百人が見学した。
地盤工学会四国支部や愛媛大学防災情報研究センターなどが実施。ロングスパンは田中工業(高知市)の特許工法で、従来より少ない支柱でネットを張れるなど、工事期間短縮や維持管理費が削減できる利点がある。
金沢大の吉田博名誉教授らと田中工業などが二年前から共同で研究。今年五月には山の斜面に設置したネットに一トンの重りを衝突させる実験を行った。
今回はさらに安全性を高めようと、ネットの強度を二倍にし、重りを二トンにして実験。高さ十メートル、幅三十メートルのネットに、約二十メートルの高さから重りを落とした。
結果はネットの一部のロープが切れるなどしたが、その検証も踏まえて今後さらに改良。三・五トンの重りであらためて実験するという。
グループ企業の第一コンサルタンツの右城猛社長(58)は「岩手・宮城内陸地震では落石が多かった。南海地震に備え、落石被害を軽減できるよう今回の実験結果を生かしたい」としている。
【写真】2トンの重りを落石防護ネットに衝突させた公開実験(南国市岡豊町小蓮)
(2008年10月11日朝刊)