尾池・京都大学長が免震の土佐中高視察
南海地震に備え、免震工法を採用した校舎の新築工事を行っている高知市塩屋崎町の土佐中・高校の高校棟が間もなく完成するのに合わせ、土佐中・高校OBで地震学の第一人者、京都大学の尾池和夫学長が四日、工事現場を視察した。
免震工法は、大地震の際に揺れを吸収する免震装置の上に建物を建て、衝撃を伝わりにくくする。従来の耐震構造では倒壊は免れるが揺れは伝わるため、家具の転倒や照明器具の落下などの心配があったが、免震構造ではこうした被害を免れる可能性が高いという。学校建築としては四国初。津波対策として床面を約一メートル高くし、ポンプで水をくみ出せるようにもした。
尾池学長はこの日、高校棟の地下を視察。基礎部分と建物本体の間に置かれた、巨大なクリップを十字に合わせたような銅製の免震装置と、円筒状のゴム製の免震装置を見て回った。
尾池学長は「南海地震では強い横揺れが予想される。この免震工法は震度7までの横揺れに絶対的な効果を発揮する」とした上で、「身を守るには(生徒が)パニックを起こしたり、油断して外に出ないようにするための避難マニュアルも徹底しなければいけない」と話していた。
土佐中・高校の新築工事は来年十一月に完了予定。
【写真】免震装置を視察する尾池学長(高知市の土佐中・高)
(2008年06月05日朝刊)