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決戦の波紋 '07高知 政治に訊け
7月10日付朝刊

 ▼5 求めるかたち 信じられる政治示せ

年金や格差問題を争点にした参院選が迫る。県内有権者はどんな審判を下すのか(高知市)

 参院選を前に、次から次へ噴き出す「政治とカネ」問題、閣僚の暴言・失言…。

 世論調査で選挙への関心度は総じて70―80%と高いが、実際の投票率は関心度に及ばず、低落傾向が続く。「政治家は信じられない」「誰がやっても同じ」という政治不信が、有権者を投票所から遠ざけている一因とみていいだろう。

 【写真】年金や格差問題を争点にした参院選が迫る。県内有権者はどんな審判を下すのか(高知市)

 □やめてしまえ

 「政治とカネの問題が言われて久しいが、全く何も解決していない。議員たちに解決させる気持ちはないだろう」(高知市・四十代男性)

 「国民無視だ。(政治資金を不透明にしたまま)政治にカネがかかるというなら、政治家をやめたらいい」(県西部・五十代男性)

 この問題に憤りをぶつける声は支持政党や年代を問わない。先の国会で政治資金規正法の改正案をめぐり、領収書の添付義務を五万円以上か一万円以上かでもめた与党と民主党の論議にも、県中西部の七十歳以上の男性は冷めた目を向ける。

 「失望した。国民は税申告で一円でも領収書がなければ認められない」

 住民感覚と乖離(かいり)した政治。県民がそれを実感している課題はほかにもある。

 「道州制がなぜ必要なのか、国民にきちんと情報提供できない国は責任を果たしていない」(県東部・二十代女性)

 「以前あった首都機能の移転構想はどうなったのか」(県中東部・四十代男性)

 国が主導する地方分権の掛け声も、疲弊した地域住民には説得力を伴わない。中央集権体制の下、地方は国策に振り回されてきた。県中西部の農業の六十代女性はこう記す。「くるくる変わる農政ではこれから先に希望を持てない。国民のための政治をしていない」

 □“洗濯”を

 県民世論調査で安倍内閣の支持率は三割を割り込み、五割以上が与党の過半数割れを望んだ。

 無党派の県中西部の三十代女性は「自民党以外の政党が一度政権を握って、日本を“洗濯”してほしい」、民主党支持の県西部の六十代男性も「新陳代謝のある政治形態を」。二大政党時代を展望する声は単に反自民という領域を超えて、新しい政治状況を求める。

 一方で「政策が不明確な野党に不安を感じるから、現政権を支持している」(県西部・五十代男性)という声をはじめ、高まる護憲世論の受け皿にもなり切れない野党の力量を疑問視する声もまた根強い。

 「一生懸命働いて税金を納めています。額に汗をかいて働く人が報われる社会であってほしい」

 「一つ一つの家庭が安定しないと、よくなるものは何もないと思う」

 県中東部の二十代の女性二人がそれぞれつづった率直な言葉の中に、政治の在るべき姿と方向性が凝縮されている。政治家、政党は県民の「千の声」に応えられるのか。

 この国の行方を占う参院選の公示は二日後―。

(参院選取材班)

=おわり=

 

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