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黒潮マンガ大賞
第19回 関連記事
 2007年8月1日(水)<朝刊>

 決定作なく大賞見送り 総合的レベルは向上

全国から寄せられた力作を審査する八巻和弘、くさか里樹、西原理恵子の各氏(左から)=高知市南はりまや町1丁目 全国36都道府県から179点の作品が寄せられた「第19回黒潮マンガ大賞」。大賞となる決定的な作品はなかったものの、作品レベルは総じてアップしているというのが審査員の評価だった。漫画家のくさか里樹、西原理恵子の両氏に加えて、小学館ビッグコミックスペリオールの八巻和弘・副編集長による選考経過を紹介する。

 審査は七月二十日に高知市内で行われた。審査員の三氏は事前に応募作品を読み、それぞれが五点満点で採点。審査は合計七点以上を獲得した作品を中心に、各審査員が特に推すものも加えて議論した。

 採点段階で単独トップになったのは、埼玉県の高校三年生、石川ちあきさんの「家←→仕事 home Work」。高校生離れした画力とストーリーの構想力に評価が集まった。

 西原氏が「よくある夢がオチとなっている結末の作品だけど、とにかく絵がかわいい」。八巻氏は「なんかあまりにも世間を知り過ぎているような気もしますけどね」としたが、くさか氏は「とても丁寧に仕上げている。伝えたいことも能書きではなくて、漫画としての力で共感を呼ぶ。ちょっと都合良くでき過ぎている部分もあるけど、すごい構成力だと思う」と太鼓判。すんなり準大賞にすることが決まった。

 大賞については、昨年に続いて「該当作なし」で三氏が一致。西原氏は「大賞に値する強烈な個性が作品に欲しい」と講評した。

 また、昨年の「西原理恵子特別賞」に続いて急きょ、「くさか里樹特別賞」が設けられた。

 同賞は、くさか氏が「全部の作品の中で、これが一番好き」とした土佐清水市の武内龍二さんの「床屋にて」。ほかの二氏の評価は決して高くはなかったが、くさか氏が強く推した。「実はちょっと迷いもあるけど、とにかく面白かったですよ。主人公の思い違いのパターンが、テンションを保ちつつ連発している。わたしのつぼにはまった」

 入選作では、大阪市の三好吾一さん「くらっしゃげるぞ」が話題に。西原氏が「わたし、これ好き」とし、くさか氏も「絵はいいですよ」。八巻氏は「西原さんが好きそうなのは分かりますね。一生懸命描いているけど、ちょっと青木雄二さんっぽいタッチかな」

 準大賞、特別賞以外で高得点を獲得した作品も粒ぞろいで、どれを振るい落とすかで選考作業は難航。最終的に前回よりも一点多い五点の作品を入選作とした。

     ◇

 最終選考に残ったのは次の皆さん(入賞・入選者を除く)。

 サイトウ、一花花、一圓シュウヘー、鈴木智、久尾紗利奈、横山佳奈、お花ちゃん、伊藤紀子、仲村誠、フナムシ、中山俊男、伊藤紀子、仲村みの虫、今野貞行、清水絵利花、清水

 【写真】全国から寄せられた力作を審査する八巻和弘、くさか里樹、西原理恵子の各氏(左から)=高知市南はりまや町1丁目

 ※「第19回黒潮マンガ大賞」の入賞・入選作は8月1日付の高知新聞別刷り特集で紹介しています。


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