歴史を変える秘策?
最近、かつての上司に十数年ぶりに再会した。「覚えてる?」と手渡されたのは、現職時代の上司と20代だった私とのツーショット写真。と、私の目は自分のある一点にくぎ付けになった。
「…まゆ毛、太っ!」
前髪をとさかのように立てたソバージュのロングヘアも、今では「ありえない」。だが“戦闘ムード全開”のいでたちが、しっくりくる時代だった。たがが外れたように日本全体がハイテンションだったあのころ―。
「私をスキーに連れてって」(1987年)などのヒットで知られるホイチョイ・プロダクションズの馬場康夫監督が7年ぶりにメガホンを取った本作は、バブル絶頂期の東京・六本木が舞台。
「バブルを知らない女の子が、タイムマシンで90年の日本へスリップし、バブル崩壊を食い止めようとする」という荒唐無稽(むけい)なプロット。回復しているはずの日本経済が、実はバブルの後遺症で破たん寸前―という設定は、妙に現実味があって引き込まれてしまった。
日本の危機を回避するべく、タイムマシンを使い、歴史をつくり変えよう、という財務省の極秘プロジェクトのリーダーに阿部寛。偶然、タイムマシンを発明してしまう家電研究所の研究員に薬師丸ひろ子。その娘で、自らタイムスリップしてしまった母を救うため、バブル時代へ旅する現代っ子を、広末涼子がはつらつと演じている。
飯島直子や飯島愛、ラモス瑠偉らが17年前の本人役で登場したりと、バブル未経験世代も理屈抜きで楽しめそうだ。
ところで、タイムマシンが「ドラム式洗濯機」という発想は、「バブル=泡」をかけたものだろう。上映後、「危険ですので中には入らないで」とナレーションが流れるが、身近な家電だけに子どもたちがまねしないかと心配。そのあたりの配慮が行き届いていれば、後味もすっきりと楽しめたのだが。
【写真説明】「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」の一場面
(07年2月14日・又川晃世)
→TOHOシネマズ高知
→「バブルへGO!!タイムマシンはドラム式」公式サイトへ