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2006年3月23日付・夕刊

 ボンバルディア機は大丈夫か 全日空に問う(下) 「不具合予見し防ぐ」

運航前にQ400のコックピットを点検をする整備士。主要な計器は液晶画面で表示される(大阪・伊丹空港)

 ボンバルディアDHC8―400型機(Q400)について、全日空の岡田圭介取締役らへのインタビューを続ける。後半は主に対応策。

 ▼海外でも苦労

 ―機体トラブルの改善に向け、どんな態勢を取っているのか。

 日常の機材の整備は伊丹で関連会社がやり、看過できない不具合や原因が分からないものなどは東京の技術スタッフが対応している。運航会社のエアーニッポンネットワーク本社にも技術陣がいるほか、全日空本社にも昨年4月、技術部にQ400などを担当する専門チームを設けた。

 ―ボンバルディア社は?

 真摯(しんし)に対応している。昨春、全日空とボンバルディア社の技術部門で一緒に課題を解決する「ワーキング・ツゲザー・チーム」(WTT)をつくり、2週間に1回、テレビ会議で協議しているほか、昨秋からは当方の技術者1人をボンバルディア社に常駐させている。

 ―そこまでしてもトラブルが続いている。

 車輪が格納できないなど、繰り返し起きてきた大きな不具合はWTTで問題を解消してきているが、新しい不具合も出ている。

 ―警告灯の誤作動なども度々ある。やはり欠陥機ではないか。

 警告灯もそうだが、初体験のトラブルとか、およそ考えられないような不具合ではない。

 ―トラブルの頻度が高い理由は何か。

 例えば、客室ドアの開閉を確認するセンサーは一定の気温や圧力などを想定して部品メーカーが製造している。ただ、何度も飛ばしているうちに想定とは違う振動などの条件にさらされることもあるし、警告システムのほかの部品との相性が悪くて誤作動を起こすことがある。部品改良が必要な場合は部品メーカーに改善を求めるし、「こういうシステムに変えた方がいい」などとアドバイスするケースもある。

 ―飛行に直接影響する装置が誤作動することは?

 機体の根幹にかかわる装置の完成度は高い。ただ、最近の飛行機はコンピューター化が進み、より快適な飛行や一層の安全運航のため、多くのセンサーを付けている。それが不具合を起こしていることが多い。起こった不具合をその都度つぶす手法に加え、「不具合を予見して防ぐ」方法を取っている。

 ―海外でもトラブルが多いのか。

 墜落など重大事故は発生していないが、われわれと同レベルの不具合があり、航空会社は苦労しているようだ。Q400を使っている欧米の四社とトラブル情報などを密に交換している。

 ▼一部をジェット化

 ―利用者はモルモットではない。早急にできる対応策はないか。

 高知線はQ400が1日14往復しており、1つの不具合で玉突き的にダイヤが乱れる。そこで早ければ6月にも早朝便をジェットで高知発関空行きにする。関空からの帰りは夜。機材のやりくりや空港要件から勘案すると、これが直ちに打てる手。伊丹線は便の間隔を少し空け、12往復にすることで後続便への影響を少なくし、整備にも余裕を持たせる。伊丹線のジェット化は直ちにというのは難しい。お客さまの意見をうかがいながら検討する。

 ―Q400の信頼性を上げられるか。

 上げなければならないし、上がると思っている。飛行機に求められる安全水準は相当高くなっている。全日空自身がその認識をさらに高めていきたい。

 全日空のDHC8―400型機のトラブル件数

 平成15年11月に高知線に就航して以来、全11機、全国12路線での機体トラブルは欠航93件、引き返し21件で、ほぼ半数が高知線関係。特に引き返しは昨年1年だけで12件(高知線は7件)に上り、17年の年間引き返し率0・06%は同社の国内線全便の平均引き返し率の約6倍。

 【写真説明】運航前にQ400のコックピットを点検をする整備士。主要な計器は液晶画面で表示される(大阪・伊丹空港)

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