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2007年03月18日


国民投票法案はアンフェア 法科系塾の伊藤真さん

 国民投票法案は、改憲派に圧倒的有利でアンフェア――全国各地で憲法について分かりやすく解説している法科系の著名指導校「伊藤塾」(東京都渋谷区)の塾長、伊藤真(まこと)さんがこのほど、高知市本町4丁目の県民文化ホールで講演し、安倍内閣が成立を目指す国民投票法案について、「テレビCMで国民を洗脳し、改憲に持ち込む危険性がある」として問題点を列挙した。

 「ウインド・オブ・ピース」の主催。会場には約300人が詰めかけた。

 伊藤さんはこの夜、教育基本法の改悪点として「教育の目的が『国家や社会の形成者として必要な資質を備えた国民をつくること』に180度変わった」と指摘。「個人よりも国を大切にする教育。これは憲法改悪への布石だ」とした。その上で自民党の新憲法草案について条文ごとに問題点を列挙。「この案には『人権など権利ばっかり主張しないで、国防や愛国の義務を果たせ』という考えが満ちている。これは国民を誤解させるフレーズだ」とした。

 「そもそも権利に義務は伴わない。権利は権利、義務は義務。別物です。わたしが友達に1万円を貸したとする。わたしには『返せ』という権利がある。相手は返す義務がある。だけどわたしに義務はこれっぽっちもない。国民に人権という権利があるとき、国の方にこそ『人権を守る』義務がある。国民に義務が伴うというのは、うそです」と明快に解説した。

 伊藤さんはこれらを踏まえた上で、国民投票法案の問題点を次々挙げた。中でも「有料意見広告」について触れると、会場にざわめきも。

 「投票の14日前から規制するというが、全面規制すべき。『有料意見広告』とはテレビコマーシャルのことだ。15秒とか30秒とか流されるもので、全国で1日流すと5億円くらい掛かるといわれる。改憲派には財界がついていて、多額のお金でがんがん流すだろう。反対派にそのことができますか。テレビ局は規制すべきでないと言っている。コマーシャル収入のチャンスだから」

 「国民が冷静に判断するために必要な情報は規制してはならない。しかし10秒、15秒のスポット広告を繰り返し流すのは洗脳、マインドコントロールです」

 伊藤さんは過半数の定義についても言及。「例えば投票率40%なら、有権者の2割の賛成で憲法改正できてしまう。国民投票の手続き法は、改正反対どちらにもフェアでなければならない。しかし原案は圧倒的に改憲しやすくなっている」と警鐘を強く鳴らした。

 【写真説明】「テレビコマーシャルが改憲への洗脳に使われる」と国民投票法案の危険性を指摘する伊藤さん(高知市の県民文化ホール)

 
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