日本相撲協会は29日、大阪府立体育会館で大相撲夏場所(5月7日初日・両国国技館)の番付編成会議を開いて明徳義塾高出身の出羽鳳(20)=本名松本太一、大阪府出身、出羽海部屋=ら十両昇進力士3人を決め、発表した。
出羽鳳は大阪・田辺中から明徳高に進学。主将として臨んだ2003年高校総体で団体、個人の2冠に輝いた。04年、出羽海部屋に入門。同年春場所に初土俵を踏んだ。186センチ、161キロの体を生かした右四つ、寄りを得意としている。
ほかに新十両に皇牙(28)=本名森安篤、福岡県出身、高砂部屋=。再十両は将司(21)=本名小野正仁、青森県出身、入間川部屋=。武蔵富士ら13人が春場所限りで引退した。
出羽鳳は堺市・祥雲寺の出羽海部屋で行われた会見に、師匠の出羽海親方(元関脇鷲羽山)とともに臨んだ。前夜、大阪市内の実家でくつろいだという出羽鳳は報道陣に「実感がわかないが、うれしい。関取と呼ばれても全然慣れない」と初々しく答えた。
初場所は序盤から6連勝。最後の一番に勝てば「幕下優勝と新十両」だったが、敗れた。「あの時は自分の相撲が取れず、ここ一番の弱さが出た。だから、『今場所はどうしても(昇進)』という気持ちがあった。相手のことを考えるより、自分の相撲が取れるように集中した。今場所で少しは精神的に強くなれたと思う」と振り返った。
出羽海親方は入門2年の新十両を「出来過ぎ。けががなかったのが勝因」としながら「太っている割に足腰がいい。高校で基礎ができている上に、私が教えるプロ向きの相撲を素直に取りいれる姿勢がある」と目を細め、今後の目指す相撲については師弟とも「右四つ左上手での寄りしかない」と口をそろえた。
また、報道陣から明徳高出身の先輩について尋ねられ、「横綱の朝青龍関や朝赤龍関、琴奨菊関と当たる位置まで早く上がりたい。初心を忘れずこつこつやれば、先も見えると思う」と抱負。春場所で敗れた1年後輩の幕下影山については「もう絶対に負けたくない。これからもお互いに刺激し合って、やっていきたい」と切磋琢磨(せっさたくま)を誓った。
これからも精進を
浜村敏之・明徳義塾中高相撲部前監督の話 うちに来たころは弱くて、よくチームメートに転がされてきた。下半身の使い方をみっちり教えた。(2002年の)高知国体のころから自信がつき始めて、インターハイで団体、個人ダブル制覇。すごいことをやってくれた。でも、関取になるまで化けてくれるとは正直、当時は思わなかった。これからも精進してほしい。
【写真説明】新十両に昇進し、師匠の出羽海親方と握手する出羽鳳(29日、大阪府堺市)
(2006年3月30日付・朝刊)
|