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明徳、高知 四国大会へ
第59回秋季四国地区高校野球大会県予選第8日は7日、春野球場で準決勝を行い、シード1位の明徳義塾と、2位高知が勝った。明徳は2年ぶり18度目、高知は2年連続24度目の、四国大会(28、29日、11月3、4日・オリーブスタジアム)出場切符を手にした。
明徳―高知商は、二回、打者11人の攻めで7点を奪うなど明徳打線が爆発。先発谷口も無失点でしのぎ、10―0の五回コールド勝ち。明徳は1976年夏の選手権県大会に初出場して以来の公式戦500勝目。高知―室戸は、初回森田の3点本塁打などで序盤リードした高知がその後も小刻みに加点、先発国尾の力投もあり、8―1で勝った。
最終日は8日、春野球場で別表の3位決定戦と決勝を行う。明徳―高知の決勝対決は4年ぶり。第3代表の懸かる3位決定戦の高知商―室戸は初めての顔合わせ。
明徳2回一気の7点
▽準決勝
| 高知商 |
000 00 |
0 |
| 明徳義塾 |
172 0× |
10 |
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(五回コールド) |
【評】明徳義塾は二回、打者11人の猛攻で一気の7点。高知商の先発小松豊を打ち崩して五回コールド勝ちにつなげたが、一回の攻防が一方的な結果の伏線になった。
初回いきなりの三塁打によるピンチをしのいだ明徳はその裏、二死無走者から四球、ヒットの一、二塁の後、木岡が左翼右へ先制二塁打。先手を取れたのが大きく、続く二回、松岡、岩本の二塁打で1点を加え、なお二死三塁から2番片野以下、四球を挟んで長短5連打。小松豊の甘く入る真っすぐをたたいた。
高知商はエースの二回途中降板が誤算。外角を狙った速球がシュート回転した。攻撃も先頭打者が出塁した一、二回を無得点。特に初回無死三塁を3、4番の連続三振などで逃し、リズムに乗り損ね、明徳谷口の零封を許した。(土橋宏史)
【写真説明】【明徳義塾―高知商】2回裏明徳2死三塁、片野が中前打を放ち、3―0とする。投手小松豊(春野球場)
まだ終わらない
高知商の小松豊は自身最短という二回途中降板。エースがマウンドから早々姿を消したチームも五回コールド負けし、「気持ちを切り替えるしかない」。
甲子園マウンドを知っているが、8月末の県新人戦から調子はいまひとつ。準々決勝から1週間。懸命に修正に取り組んだが、シュート回転する甘い直球を明徳打線に痛打された。二塁打5本を含む8安打8失点。球のキレ、制球力とも戻らなかった。
試合直後はさすがに落胆を隠しきれなかったが、「まだ終わったわけじゃない」。四国大会最後の代表切符の懸かる室戸との3位決定戦に向け、「悪いなりに抑えるのがエースの役目」と自分を奮い立たせた。(横田宰成)
明徳打線ここ一番で集中
ボール球を振らない、甘い球を逃さない―。徹底するのは決して易しくないが、この日の明徳打線には合格点をつけてよいのではないか。二回の7点を含む8点で早々と勝負を決定づけた序盤の攻めに、明徳らしさが見えた。
一回は二死無走者からの先制だった。四球、ヒットの一、二塁から木岡はカウント2―2と追い込まれたが「落ち着いて好きな球を待てた」。甘く入った直球をはじき返した。二回は2番片野から7番松岡まで四球を挟んでの5連打など7安打の7点。だが、6点は二死から奪った。各打者が投手有利のカウントでも自分のスイングができており、馬淵監督は「ここ一番での集中力があった」。
もちろん、快打には研究の裏打ちがある。夏の甲子園で投げる小松豊のビデオを基に「8割以上投げる」(伊藤)直球に的を絞った。夜間練習では低めに設定したマシンの直球を逆方向に打つ練習をしてきたという。「どこにも負けない練習に自信がある」と3安打2打点の木岡。エース谷口も5回を4安打無失点。一、二回のピンチを冷静にしのいだ。
大事な一戦でびしっと集中できた裏には、やはり初戦の高知中央戦の苦戦がある。「一度死んでいるから思い切ってできている」と馬淵主将が言うように、いい意味の開き直りを感じる。
1976年夏の県大会から積み上げた公式戦500勝目で、2年ぶりの四国切符を手に入れた馬淵監督は「ええ試合ができるかどうか、ここからなんやから」。甲子園への道はまだ半ば。第一関門を突破したところで、これから険しさを増していくことを知っている。(森本敦士)
高知長打攻勢8点
▽準決勝
| 高知 |
320 110 001 |
8 |
| 室戸 |
100 000 000 |
1 |
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【評】高知の先制パンチが室戸のエース森沢をとらえた。一回は二死一、二塁から5番森田が内角球を3点本塁打、二回は国尾の二塁打を足場に死球、送りバントの後の適時打と内野ゴロの2点。放った6本の長打のうち5本が得点に絡んでおり、また6回出た無死の走者のうち5人がホームを踏んだ思い通りの8得点だった。序盤5得点の援護で先発国尾も肩の力が抜けた。直球とスライダーの組み立てが良く被安打4。八回まで毎回の9三振を奪った。
室戸は3点の先制を許した直後の一回裏、泉、中山の長短打で1点かえしたところまでは良かったが、二回に再び2失点。6回を数えた三者凡退の攻めに対して、守りは三回以外毎回走者を背負い、最後まで守勢を強いられた。(土橋宏史)
【写真説明】【室戸―高知】1回表高知2死一、二塁、森田が先制の3点本塁打を放つ(春野球場)
昨年より上を
室戸のエース森沢は本来の球威を欠き、高知打線に打ち込まれ被安打10の8失点。しかし、「昨年より上を目指しているからあきらめたくなかった」。
内角直球を5番森田にうまく3点本塁打されるなど二回までに5失点。三回からはキレのあったスライダーなど変化球を多投、四回以降は毎回走者を出しながら取られても1イニング1点。特にこれ以上の失点を許すとコールドゲームで終わる六回無死一塁、七回無死二塁をしのぎ、九回まで投げきった。
「(高知商との3位決定戦は)自分が頑張らないといけない」と森沢。2年連続の県代表獲得に向け、緊張の糸を切るまいと、しっかり前を向いた。(森本敦士)
「打たせて取る」徹底 高知・国尾 「打たせて取る自分の持ち味が出せました」。力のある直球と制球の良いスライダーを武器に1失点で完投した高知のエース国尾は胸を張った。
室戸とは県新人戦準決勝で対戦。逆転で勝ったが、国尾は一回に2点の先制を許している。森田の3点本塁打で先制してくれた今回、「同じ失敗はしない」と一回裏のマウンドに上がった。
しかし、その時と同様「力んだ」直球が真ん中に集まり、長短打で1失点。流れを渡さないためにも追加点は許せない場面を迎えた。
ここで生きたのは、昨年の秋季大会での苦い経験。準決勝の高知商戦。先発国尾は2点リードの四回二死満塁で逆転満塁弾を浴びている。制球に苦しみ、「苦しまぎれに投げた」直球を打たれた。
「今でも夢に見る」一球は、国尾の良薬になっている。「ピンチでの冷静さと制球力がなければ県上位や全国で通用しない」ことを肌で知ったからだ。
さて1点失ってなお一死一塁の一回裏の守りに戻る。「直球のコントロールがもうひとつ」とみたバッテリーは変化球中心の組み立てに切り替えた。怖い4番森沢は「無理な勝負を避けて」歩かせ、後続を冷静に打ち取った。二回に2点の追加点をもらって4点差になると、後はスイスイ。二回以降先頭打者を取った散発2安打で三塁を踏ませなかった。八回まで毎回の9奪三振はおまけだろう。
決戦の相手は第1シード明徳だが、国尾は「内角をついて打たせます」。「抑える」と言わないところがにくい。一皮むけたエースの右腕に5年ぶり優勝が懸かる。(横田宰成)
(2006年10月8日付・朝刊)
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