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 第1シード明徳が高知中央と対戦

 四国秋季高校野球県予選第4日は24日、春野、高知両球場で1回戦の残り1試合と2回戦5試合を行い、高知中央と対戦した第1シード明徳義塾は木岡の2点本塁打で逆転サヨナラ勝ちした。

 高知商は岡豊を6―2で、室戸は須崎を六回コールドの14―3で、それぞれ退けた。この日試合のあったシード3校はそろって準々決勝に進んだ。明徳は2年ぶり、高知商は6年連続、室戸は5年連続。

 追手前は六―八回の計7点で宿毛を突き放し、2年連続の準々決勝進出。高知東は4―4の八回、本山の勝ち越し打で中村に競り勝ち、2年ぶりの8強入り。

 1回戦最後の桜ケ丘―高知工は、桜ケ丘が10―6で勝って、2002年の校名変更以来初の秋季大会勝ち星を挙げた。

 第5日は25日、春野球場で2回戦の残り3試合を行い、ベスト8が出そろう。

 明徳木岡が逆転サヨナラ弾 中央1年中村、1球に泣く

▽2回戦
高知中央 000 100 000
明徳義塾 000 000 002X
【明徳義塾―高知中央】9回裏明徳1死二塁、木岡が逆転サヨナラ本塁打を放つ(春野球場)

 【評】明徳の5番木岡が逆転サヨナラ本塁打。高知中央に、後アウト2つまで追い込まれた土壇場のひと振りでうっちゃった。

 明徳は九回一死から伊藤が二塁打。続く木岡がフルカウントからスライダーを左翼芝生席に運んだ。中央の1年生エース中村の緩急をつけた投球に苦しんだが、谷口―南野の投手リレーで追加点を許さなかったのが大きかった。

 中央は明徳を上回る6安打。得点圏に5度走者を進めたが、得点は山崎の三塁打による四回の1点だけ。中村が九回一死まで明徳打線を2安打に封じていただけに、2点目が欲しかった。(横田宰成)

 【写真説明】【明徳義塾―高知中央】9回裏明徳1死二塁、木岡が逆転サヨナラ本塁打を放つ(春野球場)

 狙い玉絞れず苦戦

 土壇場に飛び出した逆転サヨナラ本塁打で初戦突破を果たした第1シード明徳の馬淵監督は汗びっしょりで、「狙い球を絞りきれんかった」。

 中央の先発中村の緩い変化球にフライアウト12。「引きつけて低い打球を打て」のベンチ指示を徹底できず、ヒット2本で迎えた九回裏、馬淵監督は「開き直れ」。4番伊藤の二塁打に続く木岡の一発と中軸が期待に応えた。

 試合後、ナインは涙ながらに抱き合ったほどの苦しい試合を制し、優勝候補はよみがえるか―。(森本敦士)

 中村成長へのバネ 自在の投球あと一歩

 あと2人だった。高知中央の先発中村の最後の1球は121球目だった。その球は、5番木岡のバットにはじき返されて左翼芝生席で弾んだ。逆転サヨナラ負けに1年生エースは崩れ落ちた。

 これまで多くの先輩が挑んできた“壁”の明徳を倒してはじめて「甲子園」が見えてくる。大会前、中央ナインがビデオを繰り返し分析した明徳打線は得意球が「外角の直球」、弱点を「内角攻めと変化球」。そう、見た。

 変化球に自信はある。捕手今中は「持ち味の制球の良さを生かせば抑えられる」と組み立てた。狙いは当たって、バットのしんを外した。先制した直後の四回一死二塁も打ち気をはぐらかすスローカーブで切り抜けた。七回も併殺に仕留めた。

 1―0の最終回も一死。二塁打を許し一死二塁。だが、打席の木岡はこの日内野ゴロ3つ。フルカウントからバッテリーが選択したのはスライダー。やや高めに入ったかもしれない。しかし、打った方を褒めるべきではないか。

 2点以内に抑えて守り勝つ―。理想的な試合運びだったが、「『勝利』への意識が最後に出たんでしょうか…」とバッテリー。その後、中村は「勉強になった」と涙目で言った。苦い記憶は、一回り大きく成長するためのバネである。(横田宰成)

 高知商小刻みに6点 岡豊11安打も要所で打てず

▽2回戦
岡豊 001 000 001
高知商 002 110 11X

 【評】三回に逆転した高知商がその後も小刻みに加点、岡豊を6―2で下した。

 高知商は1点を追う三回、川村、藤岡、明神、小松豊の長短4連打で2点。四回以降も六回以外毎回1点ずつ加えたが、放った14安打のうち11本を中堅から逆方向。4犠打の小技も絡めた。先発小松豊は被安打11で奪三振2。要所を締めたのはさすがだが、もうひとつ。内外野連係や挟殺プレーなど4失策の守備陣は不安を残した。

 岡豊は三回、長栄の犠飛で先制。逆転された後、五回一死一、二塁、七回一死二塁の好機で打席に入った上位が、あと一本を打たせてもらえなかった。(山崎道生)

 甲子園投手に脱帽

 第3シード高知商に対した岡豊は右腕小松豊から長短11安打。三回、五百蔵の二塁打と長栄の犠飛の6球で鮮やかに先制し、一、三回を除く毎回安打で塁上をにぎわせたが、得点は2点止まり。

 五回からは毎回得点圏に走者を進めたものの、後続は速球に振り負けた格好のフライアウト。流れを止められ、山中監督は「(スイングの)ヘッドスピードが足りない。チャンスに高めの球に手を出して打ち取られた」と話した後、「力負け。勝負どころではそう簡単に、打たせてもらえない」と甲子園投手に脱帽の様子。(青木一英)

 室戸初回一気に7点 須崎、投手陣の制球難響く

▽2回戦
室戸 730 013 14
須崎 101 100
(六回コールド)

 【評】室戸は初回いきなりの7点で主導権。14―3で須崎に六回コールド勝ちした。

 須崎先発の山崎の出はなをくじいた。松本の内野安打に3四球、バッテリーミスも絡んで2点を取った後、岡林が2点打。2番手投手から小松、小谷が連続二塁打を打った。二、六回の4人も含め四死球の走者9人のうち8人が本塁を踏んだ。先発森沢は5連続を含む9三振を奪ったが3失点。細かい制球が課題。

 須崎は西村、中越の適時打などで3点を挙げたが、投手陣の制球不足に加え、暴投、捕逸が計5個。4失策を記録した。まずは守りの整備を図りたい。(山崎道生)

 追手前3併殺でしのぐ 宿毛、継投策裏目の失点

▽2回戦
宿毛 000 001 100
追手前 100 003 31X
【追手前―宿毛】7回裏追手前2死二塁、矢野川の右前打で二塁走者岡崎が生還、7―2とリードを広げる。捕手刈谷成(春野球場)

 【評】追手前は同点にされた直後の六回に3点。リードが2点になった七回も3点を加え、宿毛を突き放した。

 9安打に6四死球を絡めて計8点を挙げた追手前だが、光ったのは無失策の守り。三回一死一塁、四回一死満塁に加え、同点にされた六回もなお続く一死一塁で内野併殺でしのいだ。

 宿毛の先発池田は一回に先制点を許したものの、五回まで被安打2。中盤まで互角の試合だったが、六回途中からの継投策が裏目。得点直後の失点は、四死球にバッテリーミスも絡み、膨らんでしまい、相手を上回る10安打も届かなかった。(横田宰成)

 【写真説明】【追手前―宿毛】7回裏追手前2死二塁、矢野川の右前打で二塁走者岡崎が生還、7―2とリードを広げる。捕手刈谷成(春野球場)

 高知東が8回勝ち越し 中村10残塁、先制生かせず

▽2回戦
中村 200 011 000
高知東 012 000 11X

 【評】高知東は放った5本の長打のうち4本が得点に絡み、中村に競り勝った。

 東は三回、芝の2点三塁打で逆転。再逆転されたものの、七回、三塁打の横田を東田が犠飛でかえし同点。続く八回に石田、本山の長短打で勝ち越した。先発横田は制球に苦しんだが、粘り強く投げて4失点完投。

 中村は初回、山本、田頭、遠近のヒットで2点先制。六回には川原が勝ち越し打を放つなど9安打。7四死球を得て三、四回以外毎回走者を出したが10残塁。山本を八回一死三塁で救援した遠近も東の勢いを止められなかった。(青木一英)

 「桜ケ丘」で秋初勝利 高知工7回痛い7失点

▽1回戦
高知工 100 111 200
桜ケ丘 000 201 70X 10

 【評】桜ケ丘は七回の7点で高知工に逆転勝ち。2002年春に校名変更して以来初の秋季大会勝利を記録した。

 桜ケ丘は3点を追う七回、二死無走者から畳み掛けた。松本三塁打の後、打撃妨害、四球出塁で塁を埋め、信田、吉川、森、安岡の適時打などで一気の7点。攻めに粗さはあったが、6長打とバットを振った。守りも初回の併殺、八回の遊撃安岡の好捕など高知工の反撃の芽を摘んだ。

 高知工は坂本の先頭打者本塁打で先制。1点リードの七回、辻の2点二塁打で突き放したところまでは良かったが、七回は守りの乱れも絡んでビッグイニングを許した。(森本敦士)

 大量点で力証明

 桜ケ丘が2002年の校名変更以来、うれしい秋季大会初勝利。七回7点のビッグイニングで、前身の安芸工時代を含めても8年ぶりの白星を挙げた。

 七回表の2失点で3―6とされたが、夏場の徹底的な基本練習をこなしたナインはあきらめなかった。その裏、信田、吉川、松本の長打を含む5安打を集めた。打者11人の一気の攻めに、河内監督も「公式戦で勝てるところまで来た」と選手のレベルアップを喜んだ。(森本敦士)

(2006年9月25日付・朝刊)


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