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「えい試合やった」 市商に温かい拍手
わずか一点。しかし遠い1点―。12日行われた夏の甲子園大会2回戦で、郷土代表の高知商業高は鹿児島工業高に2―3で惜しくも逆転負けした。県大会決勝から終盤の粘りで勝ち抜いてきたナインの再逆転を信じ、三塁側スタンドの応援団も最後まで熱い声援を送ったが…。悔し涙が止まらぬ選手たちに、スタンドから「えい試合やった!」と温かい拍手が送られた。
高知からはこの日もバス27台が駆け付け、生徒や選手の家族に関西の県関係者も加わって約1500人の応援団が大声援を送った。
先発の中平弘人投手は初戦、打ち込まれて悔しい思いをしただけに、母親のひとみさん(45)=高岡郡四万十町=は「いつも立ち上がりが悪いのでドキドキします」。
しかし、この日の中平投手は序盤から鹿児島工打線をかわしていった。それに応え、好調の打線は二回裏に早くも奮起する。「ユウジ、ユウジ」の大声援に後押しされた中岡祐二一塁手が2点タイムリー。鳴子やメガホンが割れんばかりに打ち鳴らされ、兄の正樹さん(20)=吾川郡いの町枝川=も「これで打線に火が付けば」と力が入る。
しかし試合は四回に追いつかれ、後は互いにチャンスをつぶし合う我慢の展開。五回から登板した小松豊徳投手も力投したが、打線にあと一本が出ない。七回には勝ち越し点を許してしまう。
一転、追う立場となった終盤のスタンドはほとんど総立ち。鳴子踊りが乱舞し、真っ赤なメガホンが揺れる。応援団を志願した野球部員が「まだまだいける。あきらめん。絶対追いつく」。
最終回。必死に粘ってチャンスがくる。「土佐の男の意地を見せろ! ソーレ、ワッショイ!」と大声援。しかし…。最後の打者が倒れると、スタンドは「あー」と一瞬静まり返った。
が、すぐに健闘をたたえる大きな拍手。9年ぶりに伝統校を聖地に導いたナインに、「えいぞ、ようやった」「えい試合やった」とねぎらいの声援が飛んでいた。
【写真説明】「残念、でもようやった」。あと一歩及ばず惜敗した選手たちの健闘をたたえる高知商応援団(甲子園)
(2006年8月13日付・朝刊)
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