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高知商 シート打撃で汗
甲子園の高知商ナインは8日、神戸市北区の「あじさいスタジアム北神戸」で割り当て練習を行った。じっくり取り組んだシート打撃で鋭い打球を飛ばすなど相変わらず好調の打線は2回戦に向け乗っている。
この日の練習はプロ野球オリックス2軍、サーパスの本拠地。高台にあり、台風7号の影響の風も強かったものの、両翼99・1メートル、中堅122メートルの広い球場で午前10時から約2時間、のびのび体を動かした。
2回戦の鹿児島工戦は大会第7日の12日。試合までじっくり調整できること、ゲームであまり球数を投げてない投手もいること―などからシート打撃で汗をかいた。ブルペンで約50球を投げた小松以外の3投手が登板。1回戦の白樺学園戦に先発した中平に加え、戸梶、杉山も1週間ぶりのシート打撃のマウンドに臨んだ。
守りの設定は一死一、二塁。投手を除く14人順に打席に入った。打席ではエンドランなどのサインバッティングは特になく、走者で入ったときにも打球に対する反応を各選手がチェックした。
中平は1回戦の先発8人に対し、前田、松岡にライナーのヒットを許すなど被安打4。中平に高めに浮く球があったとはいえ、しっかりとボール球を見極め、甘い球を逃さない打線の鋭いスイングが光った。2巡目に入ると、片岡が右中間芝生席へ本塁打。中岡も右中間フェンスにワンバウンドで当たる三塁打を放つなど長打力も相変わらず。結局、3投手から23打者が9安打。アウトでも鋭い打球が多かった。
西原監督は「(気持ちを)集中させて打たせたかった。試合直前は死球などのけがも怖い」。まだ、鹿児島工の鹿児島県大会のビデオを見ていないため、相手を分析した上の練習はできておらず、投手陣の調整や走塁判断の確認の意味合いの強い練習になった。
片岡は「外野の間をライナーで破るイメージで打った。みんなしっかりバットが振れているし、早く次の試合がしたいくらい」と打撃好調を意識、走塁で大きなミスがなかったこともあり、満足の一日といったところだった。(山崎道生)
【写真説明】1週間ぶりのシート打撃練習。打球判断を確認し合った高知商ナイン。走者松岡(あじさいスタジアム北神戸)
練習支える元気者 岡崎祐太(捕手・3年)
真っ黒で、いかつい顔。遠くにいても、岡崎はひと目で分かる。熱暑のなか、重いプロテクターを付けてブルペンからホームベース、またブルペン。キビキビ動き回って、高知商ナインの練習を支えている。
春野中の時から漠然と「大きな大会に出てみたい」と甲子園を夢見ていた。あこがれの場所に立てる最後のチャンスの今夏、県大会のベンチに入り、9年ぶりの“歓喜”を味わった。しかし、その2日後、18人の甲子園メンバーから外れた。「微妙なところにいるとは思っていたんですが…。はっきり(落選を)言われたときは、やっぱり悔しかった」
持ち味は思い切りの良いバッティングだが、3年間で公式戦は2打席だけ。いずれも四球で、「不完全燃焼」(岡崎)だった。すぐに気持ちを切り替えられなかったが、数日後、「試合に出られない3年生はほかにもいる。自分にできることを頑張る」。
「あいつは不器用なんですよ」と言うのは、ブルペンでよく球を受けてもらう戸梶。技術の話ではなく、「少しぐらい手を抜いてもいいんじゃないかと思うような練習でも、しっかりやる。何事も一生懸命なんです」。
甲子園は“残酷”だ。県大会をベンチで一緒に戦った仲間が2人外れるようになっている。「3人目(の捕手)を連れて行く余裕がなかったんですが、岡崎は元気の良さで練習を引っ張ってくれる。こういう3年生がいるときは強いんです」と西原監督。
外れた方が、残った方に元気を注入する。それは、どれほどチームにプラスになることだろう。「僕の分まで、みんなにどんどんヒットを打ってほしい」。夢をチームメートに託し、岡崎はきょうも大きな声を張り上げる。(山崎道生)
【写真説明】元気いっぱい、チームを支える岡崎(津門中央公園野球場)
(2006年8月9日付・朝刊)
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