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夏の甲子園きょう開幕 高知商初戦へ万全
第88回全国高校野球選手権大会は6日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕する。地方大会を勝ち抜いた49代表校の大舞台での熱い戦いが始まる。
開会式は午前9時開始予定。優勝旗を返還し、73年ぶりの3連覇を狙う駒大苫小牧(南北海道)を先頭に、代表校は日本最南端の高校、八重山商工(沖縄)から春夏を通じて初出場の白樺学園(北北海道)まで、南から北の順に行進する。
高砂(兵庫)の坂本和也主将が行進の先導役を務め、選手宣誓は三重(三重)の中村浩樹主将。始球式は久美浜(京都)の3年生野球部員4人が行う。
開幕試合では22度目の出場の高知商に白樺学園が挑む。今春の選抜大会ベスト8の早実(西東京)と鶴崎工(大分)が第2試合。2度目の春夏連覇を目指す横浜(神奈川)と強豪の大阪桐蔭(大阪)が第3試合に予定されている。
落ち着いて最後の調整 高知商
さあ、9年ぶり夢舞台―。甲子園の高知商ナインは初戦の白樺学園(北北海道)戦を翌日に控えた5日、西宮市の津門中央公園野球場で約2時間、最後の調整練習に汗を流した。ノックとフリーバッティングで状態を確認したが、ナインは落ち着いている。万全の状態で開幕ゲームの初戦に臨む。
午前中は甲子園球場で開会式のリハーサルに参加。この間、スタンドのあちこちで恒例の対戦チーム同士の監督対談の輪ができた。高知商の西原監督は銀傘下の一塁側で白樺学園の戸出監督と約20分歓談。ともにチームの打力に自信をのぞかせ、「楽しく野球をしたい」と結んだ。“挑発”や“探り合い”は見られず、報道陣の質問にも淡々と答えた。
ナインはリハーサルの余韻に浸る間もなく、6日午前10時20分からの開幕ゲームに意識を集中。いったん宿舎に引き揚げ、正午からの練習に臨んだ。前日同様、ウオーミングアップ前にナインは円陣を組み、石川主将が「学校に残ってくれた3年生や支えてくれた人たちのためにも、あしたにつながるよう全力でいこう」。
ノックは約30分。この日もシートノックはなしで、基本通りのゴロ、フライをさばいた。内外野の連係で球がそれるミスもあったが、全体的に声がよく出て、きびきびした動きが目立った。投手陣はブルペン入りした。中平、小松の両右腕も捕手を座らせ50球前後のピッチング。変化球も交えフォームや球の切れをチェックした。
フリー打撃の前に西原監督は、白樺の先発が予想される中川のスライダーを頭に置いて「当てにいくな。しっかり振り切るように。中途半端はなしでいこう」と指示。バッティングマシンの球種を、前日の直球からスライダーに代えて、甲子園メンバー18人全員が約1時間打ち込んだ。中軸の溝渕が91メートルのレフト芝生席に放り込むなど、各打者とも鋭い打球を飛ばした。
当初、練習前に見る予定だった白樺学園の試合ビデオだが、宿舎にあるデッキと規格が違っていたことで、キャンセルになった。しかし、ナインは気にする様子はなし。石川主将は「夜のミーティングで見てから、球筋を頭に描きながら素振りします。夜の素振りはいつもやっているので、イメージさえつかめれば大丈夫です」と話していた。
【写真説明】鋭い打球も飛んだ打撃練習。打席は中岡(西宮市の津門中央公園野球場)
中平→小松 必勝リレー夢舞台でも
初戦の登板が予想される中平、小松の両右腕は、ともにブルペンで捕手を座らせた。いずれもフォームや球の切れをチェックするような丁寧な投球で中平が40球、小松55球。先発中平、リリーフ小松と、県大会同様のリレーになりそうで「とにかく失点を抑えたい」と2人は話した。県大会の必勝パターンを甲子園でも披露してくれるか―。
サイドスローの中平だが、前日、球をリリースする直前、頭が三塁側に倒れてしまったことで制球がバラついた。この日は、岡村部長のアドバイスもあり修正。ほぼ捕手の構え通り、両コーナーの低めに直球、変化球を投げ分けた。県大会決勝で三回途中降板の背番号1は、「甲子園のマウンドは投げやすい。バックを信頼して打たせて取って、五回までは抑えたい」。
一方、小松は直球が低めに集まり、カーブの制球もまずまず。県大会決勝で、初めて緊張を楽しめるようになったと話す2年生は、「早めに追い込むようにしたい」。甲子園を招き寄せた明徳義塾戦のイメージを頭に残しながら、あこがれの藤川球児投手(阪神)も立つマウンドに上がるのを待ちわびている。(山崎道生)
【写真説明】投手陣はブルペンで投げ込み最後のチェック。右から中平、戸梶、小松(西宮市の津門中央公園野球場)
ボール球見極める 初回から継投準備 西原監督かく戦う
高知商は6日、開会式直後の第1試合で白樺学園(北北海道)と初戦を戦う。谷脇一夫・元監督(現北見柏陽監督)が同地区で指揮を執っているほか、前回出場の9年前も1回戦で北北海道勢と対戦、縁のある一戦になる。白樺学園は春夏通じて初出場だが、チーム打率3割5分と打線が看板、2枚右腕を中心に守りも無失策と、データ上はバランスが取れている。球場のざわつく開幕試合を、どう戦うのか。西原監督に聞いた。(以下談)
前回、北北海道勢に勝っているとはいえ、代表で出てくる以上、力があることに変わりはない。楽にいくとは思っていない。こちらも9年ぶり。初出場と同じだ。
開幕戦は確かに嫌なものかもしれないが、それはどちらも同じ。(大会に入って)試合まで日程が空きすぎるよりは良かったと思っている。体調を崩した選手もおらず、いい状態で臨めそうだ。
相手は打線に自信を持っているようだが、打ち負けないようにしたい。先発はおそらく中川君で来るだろうが、スライダーに自信を持っているようだ。リリーフの大竹口君を含めて、ともにイニング以上の奪三振数。ビデオを見る限り、ボール球になるスライダーを振らせていた。ボール、ストライクをしっかり見極めるようにしたい。好球必打でいくが、追い込まれても(決め球の)スライダーを当てにいかずに、振り切るようにしたい。
それほど多くは点が入らない試合展開も考えられるが、まず要らない失点を抑えることが大切。うちの投手陣がどこまでクリーンアップを抑えられるかだが、内外角の低めをどれだけしっかり突けるかにかかる。
中平だけでは抑え切れないだろう。小松には初回からリリーフの準備をさせておくつもりだ。場合によっては走者がいても途中交代させることもある。四死球で走者をためて打たれると2、3点一気に取られる。1イニング1点にとどめたい。もしリードされたとしても、3点差ぐらいまでで付いていき、終盤まで粘りたい。
何点の勝負とか考えていない。とにかく相手より1点でも多く取って、最後に勝っているようにしたい。
【写真説明】6日の開幕戦を前に健闘を誓い合う高知商・西原(右)と白樺学園・戸出の両監督=甲子園球場
きょうの試合
【1回戦】
▽第1試合(10時20分)
高知商―白樺学園(北北海道)
開会式直後の緊張感にのまれずに、平常心でプレーできるかが分かれ目になりそう。高知商は犠打を多用する手堅い野球が身上。先手を奪って中平、小松の継投で逃げ切りたい。初出場の白樺学園は大舞台で自慢の打線がどこまで通用するか。
(2006年8月6日付・朝刊)
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