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高知商と明徳 2年ぶり決勝対決へ
高知商―明徳義塾の頂上決戦―。25日、春野球場で準決勝を行い、第1シード高知商と明徳義塾が、ともにコールド勝ちした。1978年の1県1代表以降では、高知商が2年ぶり13度目、明徳は11年連続19度目の決勝進出。高知商―明徳の決勝戦は、2年ぶり6度目で、これまで高知商が4勝、明徳1勝。高知商が勝てば9年ぶり22度目、明徳が勝てば2年ぶり12度目の県代表となる。
高知商―小津は、一回に1点先制した高知商が、五回に中岡の左越え、八回は筒井の右越えの本塁打を含む5本の長打を浴びせて計7点。中平―小松の投手リレーも3安打無失点で、八回コールド。小津は60年ぶりの決勝進出はならなかった。
明徳―室戸は、明徳が連日の打線爆発で、14―3の五回コールド。2点を追う二回の明徳は、長短9安打に四死球も絡め一気に9点を挙げ、三回以降も加点した。伊勢―小戸森の継投で室戸を3点に抑えた。第3シードで臨んだ室戸は初の決勝進出はならなかった。
最終日は26日、決勝を行う。
明徳2回9点で決める 室戸2点先制実らず
▽準決勝
| 室戸 |
020 01 |
3 |
| 明徳義塾 |
092 3× |
14 |
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(五回コールド)
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【評】明徳義塾の反撃は素早かった。2点先制された直後の二回、打者13人で9点。三回以降も攻め続けた計14点で室戸に五回コールド勝ち。
二回は室戸の先発森沢の甘い直球を狙った。北出、坂本、伊勢の3連打で同点にすると、四球を挟んでまた連打。長短9安打で一気に攻め立てた。先発伊勢は4回3安打2失点だが、変化球の制球がもうひとつ。特に失策、死球、暴投で二死二、三塁となった三回の守りは、大量得点の直後だっただけにピシッといきたかった。
室戸は二回、森沢の三塁打を含む3連打の先制は鮮やかだった。しかし、いったん火がついた明徳打線を抑える力はなかった。(横田宰成)
【写真説明】【明徳義塾―室戸】2回裏明徳2死満塁、北出のヒットで三塁走者に続き、二塁走者永松も7点目のホームイン(春野球場)
明徳、攻めの「引き出し」多彩 つなぐ意識を徹底
明徳義塾は本塁打連発の打線ではなく、一人一人「つなぐ」意識がしっかりしている打線だ。準々決勝に続き、この日の室戸戦でも序盤に集中打。これは偶然ではない。
2点を追う明徳は二回一死からヒット出塁の6番北出が坂本の打席で盛んに「走るぞ」のモーション。これに室戸バッテリーが反応した。カウント1―2の4球目をウエスト。「サインです。走ってくると思ったので、外させてアウトにしようと思ったんですが」(室戸・横川監督)。
だが、北出は「少しでも投手の意識をこちらに向けさせたかった」と、そぶりだけ。結局、坂本は1―3からの直球を二塁打してチャンスを広げ、「真ん中高めの甘い球。北出のおかげです」と“アシスト”に感謝した。
逆転して、なお二死満塁。3点止まりなら、この先どうなるか分からなかったが、3番中本はタイムリー。3球目の「置きに来るような」(中本)内角球を狙った結果が、この後の四球を挟んだ4連打を呼び、9点のビッグイニングになった。
室戸の森沢は内角を厳しく攻め切れなかったが、伏線があった。2番国渓は一回に続いて二回にも死球を受けた。「打席の内側を詰めて投げづらくさせ、外の甘い球をたたく」セオリーを徹底していた国渓は3打席目も死球。「試合になれば痛みも感じません。塁に出られるだけでうれしいんです」
甲子園まであと1勝のレベルまでくれば、ただバットを振り回すだけではヒットは連ならない。点に結び付かない。何とかして塁に出て、次打者を助ける。攻撃を継続させるための「引き出し」が多いからこその明徳の猛打だった。(山崎道生)
室戸また「3強」の壁
初の決勝進出を目指した室戸だったが、明徳義塾の前に五回コールド負け。「これが力の差。高知商、明徳、高知の3強の壁を崩すためには、これからの練習内容が問われる」と横川監督も厳しい表情だった。
二回、右打席のベース寄りに立った篠原、森沢、竹村が外角直球を右方向に3連打して2点。ベンチの狙い通りの攻めで伊勢から先制点を奪ったが、二―四回に計14失点。明徳の猛反撃にさらされた。
新人戦、県秋季大会と連続準優勝。センバツの懸かる秋季四国大会にも初めて出場した。しかし、県内大会の負けはすべて「3強」が相手。横川監督は「上で勝つためには普通にやっていては駄目。気持ちの面をもっと鍛え直したい」。(青木一英)
高知商本塁打2発で攻略 小津、宮崎援護できず
▽準決勝
| 小津 |
000 000 00 |
0 |
| 高知商 |
100 030 12X |
7 |
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(八回コールド)
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【評】3ランで突き放し、コールド勝ちを決めたのは2ラン。高知商は効果的な2本塁打で小津を退けた。
一回に溝渕の中犠飛で先制した高知商の五回は二死無走者からの得点。三塁打の筒井と四球の溝渕を置いて6番中岡が左翼芝生席に本塁打。5―0の八回は二死二塁から筒井が、試合を終わらせる右越え弾を放った。先発中平は6回被安打3。七回から登板の小松も無安打に抑えた。
小津は大黒のヒットなどで二、四、六回と無死で走者を出した。送りバントなどでいずれも二塁まで進むがあと1本が出ず、エース宮崎をバットで援護できなかった。しかし4試合連続無失策は見事だった。(青木一英)
【高知商―小津】5回裏高知商2死一、三塁、中岡が左越え3点本塁打を放ち、4―0とリードを広げる。捕手山崎(春野球場)
対戦チーム、代々の先輩… 「思い」胸に抱いて 高知商
高知商の守りは五回一死。小津17人目の打者が初めてショートにゴロを打った。やや三塁寄りの打球を丁寧にグラブに収めた藤岡は、やはり丁寧なステップで一塁に送球、アウトにした。
主力の故障もあり、試合直前に急きょスタメンが決まったという。今大会はライトでの出場はあるが、ショートは初めて。「捕手以外どこでも守れる」と西原監督が評価する2年生は「最初は緊張していたけど、周りの先輩が声を掛け続けてくれたから」と笑顔を見せた。
がむしゃらに練習すれば、けがをすることもある。そこを補えるかどうかがチームの総合力というものだ。
もちろん、けがの主力の復帰はなお心強い。大会直前に右肩を痛め、準々決勝から出てきた片岡は「足」で貢献した。四回二死二塁での浅い飛球を好捕、1点を防いだ。攻撃でも一回、溝渕の浅いセンターフライでタッチアップ、先制のホームを踏んだ。試合前ノックで外野手の肩が強くないのを見ていたという片岡は「1、2回戦では迷惑をかけたから、チームのために何とかしたかった」。
試合後、泣き崩れる小津のエース宮崎に中岡が近づいた。伊野中ではチームメート。肩を優しくたたき、言葉を掛けた。勝ち上がるということは、負けたチームの甲子園への「思い」を受け継ぐことでもある。中学時代から活躍した選手が集う高知商には、その「思い」を託される選手も多い。8年途切れた甲子園出場は、自分たちだけでなく代々の先輩の悲願。さまざまな「思い」を胸に、高知商ナインは決勝のグラウンドに立つ。(山崎道生)
小津、守りの野球貫く
60年ぶり決勝進出が懸かった小津は序盤、エースの力投と堅守で互角の試合。最後は高知商の一発攻勢の前にコールド負けしたが、生徒主体の300人の応援に応えた4試合連続無失策の「3位」だった。
球の切れがもうひとつだった先発宮崎は一回一死満塁など最初からピンチ続きだが、「バックを信じろ」(久保主将)の言葉が後押し。四回一死一、三塁は併殺でしのぐなど「鉄壁」の守りが支えた。
中盤も納得のいく球が投げられなかった宮崎だが、ハートは熱い。五回二死一、三塁は、伊野中のチームメートで一発のある中岡に真っ向勝負。3点本塁打を浴びた後、継投を考えたベンチにも「最後まで投げます」。
守りのミスで自滅した春季大会や県体地区予選から3カ月。結局8強以上のチームでは唯一の無失策で大会を終え、見違えるように成長した選手を西内監督は「小津の野球を貫いたからこその4強入り」と褒めた。貫いた「守りの野球」は部の歴史に新たな一ページを加えた。(横田宰成)
決勝見どころ 好調な両校打線激突
高知商―明徳義塾の決勝は2年ぶり6度目。過去の決勝での対戦成績は高知商の4勝1敗だが、2年前は明徳が4―2。現チームでは1勝1敗で、春季大会は明徳、県体は高知商が勝ったが、いずれも延長戦だった。両校とも打線は好調、ある程度の失点は覚悟しているだろう投手陣の踏ん張りが鍵を握りそうだ。
第1シード高知商は4試合中3試合がコールド。チーム打率は3割7分5厘だが、犠打飛18と小技も絡める。調子を落としていた4番筒井も準決勝は2ランを含む3安打。同じく準決勝で本塁打を放った中岡や溝渕ら中軸の長打力は大きい武器になる。
投手陣は全試合先発の中平が20回1失点(自責0)。3試合登板の小松が10回4失点(自責2)とまずまずだが、有力校との対戦は少ない。準決勝こそ無失策だが、それまで5失策の守りも懸念材料。
一方の明徳は、初戦で第2シード高知に7―2で快勝した後、3試合連続コールド。準々決勝の宿毛戦は一回に1イニング先発全員安打、全員得点の大会記録を更新するなど連打の出る打線は力強い。その上、11犠打飛に15盗塁のそつのなさもある。
高知、室戸戦に登板、決勝でも先発が予想されるエース伊勢は13回で自責点4。準決勝は4回で降板しており、連投の不安もなさそう。守備も4試合で2失策と堅い。
点の取り合いが予想されるが、勢いでは最激戦区を勝ち上がった明徳に分がある。高知商は投手陣が序盤から大量点を奪われる展開は避けたい。(山崎道生)
(2006年7月26日付・朝刊)
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