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明徳、室戸も4強
第88回全国高校野球選手権県大会は24日、春野球場で準々決勝の残り2試合を行い、明徳義塾と室戸が、ともにコールド勝ち。準決勝の顔合わせは、高知商―小津、明徳―室戸となった。明徳は11年連続26度目、室戸は4年ぶり5度目の4強入り。
宿毛―明徳は、明徳が一回、1イニング先発全員安打の大会新記録の10安打11点の猛攻。投げては、小戸森―谷川―木山の継投で宿毛を五回シャットアウトして12―0。宿毛は二回以降、1失点でしのいだが、6年ぶりの4強はならなかった。
追手前―室戸は、室戸が長短11安打に4犠打も絡めて、二回までに8点。松本―小笠原―森沢の零封リレーの10―0。追手前は8安打を放ったものの、序盤の失点が大きく、2年ぶりの準決勝進出はならなかった。
明徳初回11点 記録的猛打で宿毛下す
▽準々決勝
| 宿 毛 |
000 00 |
0 |
| 明徳義塾 |
1110 0× |
12 |
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(五回コールド)
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【評】一回、いきなり明徳義塾打線が爆発した。この回大会新記録の先発全員安打に全員得点もつけて11点。宿毛を五回コールドで退けた。
先発二神の立ち上がりの甘い球を見逃さなかった。中前打の1番山重をバントで送った後、中本の三塁打であっさり先制。永松、松川の連続二塁打で二神を退け、2番手山本からも6番北出から9番百々谷まで4連打。この回2打席目の国渓の右前打で早くも先発全員安打をマーク。犠打を挟む8連打を含む大会タイの1回10安打の猛攻だった。
宿毛は3番手鶴羽が三、四回を無失点でしのいだが、打線が刈谷祐のヒット1本に抑えられた。(横田宰成)
【写真説明】【宿毛―明徳義塾】1回裏明徳1死二塁、北出が左翼線二塁打を放ち、一塁ベースを回る。一塁コーチは畔地。背中は投手山本(春野球場)
明徳、室戸 完勝で決戦に弾み
明徳義塾、室戸が準々決勝を勝ち上がったが、ともに雨による6日ぶりのゲームの影響を感じさせない内容の完勝だった。
一回に11点を奪った明徳は順延中「しっかり踏み込み、体を開かず打つ」を徹底した力を見せた。屋外に比べ打球音で調子を錯覚しやすい室内練習が中心だったが、ナインは承知。コンパクトなスイングで中堅から逆方向中心に鋭い打球を連ねた。
打線以上に飯野監督を喜ばせたのは先発の背番号10小戸森。2回戦は2回2失点とピリッとしなかったが、約40分間の猛攻直後の二回もすんなり3人で終わらせ、飯野監督は「ナインの信頼も得たでしょう。次から後ろ(抑え)に持っていけるかも」。
五回コールドながら、エース伊勢以外の登録19人をグラウンドに送り出して経験を積ませ、残り2試合への準備はできた。
室戸の順延中のテーマもバッティングだった。「外の緩い変化球を逆方向に打つ」(横川監督)狙いは、2回戦で海洋が追手前エースの広内正の球を引っ張って打ちあぐんでいたのを見て取ったからだ。成果はすぐに出た。一回、先制の右中間三塁打を打った山本は「外角高め。狙い通り打てた」とにんまり。二回の篠原の2点適時打もライト方向を意識したものだった。スクイズも織り交ぜた一、二回の計8点は明徳と違う迫力があった。
外角球をしっかり引き付けて逆方向に打つバッティングは、伊勢ら一段レベルの高い右腕を擁する明徳投手陣との対戦にも当然つながっている。
記録づくしの猛打とエース温存で完勝した明徳。その試合を見たあとでも狙いを持ったプレーで完勝してみせた室戸。これまで公式戦対戦成績は明徳の20勝1敗だが、大勝負の前には、過去の数字は関係ないだろう。 (山崎道生)
力出す前に
「(大事な試合という)緊張と怖さがあった。1、2年にも、そういう気持ちがあったと思う」。宿毛でただ一人の3年生の沖本主将は立ち上がり明徳義塾の強烈な攻めを振り返った。
明徳はいきなり打者15人の猛攻。1、2年生主体のチームは、強烈な攻めをまともに受けて11失点した。40分の守りの間、傾いていく流れを止められなかった。2失策も絡んで、力を出す前に試合を決められた悔しさが残った。
新チームには沖本以外の19人がそっくり残る。横山監督は「力負けです。二回以降に崩れなかったことが救い。いい薬にしてほしい」。(青木一英)
◆1イニング先発全員安打と先発全員得点 24日の準々決勝「宿毛―明徳義塾戦」で明徳が一回に記録。県高野連によると夏の大会では初。また、1イニング10安打は大会タイ。
室戸が大技小技10点 追手前に痛い序盤の失点
▽準々決勝
| 室戸 |
260 101 |
10 |
| 追手前 |
000 000 |
0 |
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(六回コールド)
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【評】室戸は長短11安打に4犠打、4盗塁を絡めて10得点。そつのない攻めで追手前に六回コールド勝ちした。
室戸は先制パンチで流れをつかんだ。一回、左前打の1番池本をバントで送り、山本が三塁打。打った山本も中継の乱れる間に本塁を陥れた。二回は大技小技の6点。死球の竹村を泉がバントで進めた後、松本、久保、池本の長短3連打で2点追加。2番安養寺のスクイズ(記録は犠打野選)を挟み、さらに山本、篠原もタイムリーを放った。
追手前は3長打を含む8安打とヒットは出た。しかし序盤の大量失点で攻め手が限られ、ホームは遠かった。(青木一英)
【写真説明】【追手前―室戸】1回表室戸1死二塁、適時三塁打を放った山本が内野の送球が乱れる間に一気に2点目のホームを陥れる。捕手広内直(春野球場)
「あきらめない」受け継ぐ
0―10の六回コールド。やはりシード校の壁は厚かった。それでも毎回の8安打で最後まで食い下がった。だから、涙の追手前ナインは「最高の夏」と胸を張った。
初回2失点。ここまで2試合連続完投のエース広内正がおかしい。そして二回に一挙の6失点。「切れて」もおかしくない沈みがちのナインを6人の3年生が締めた。
部員46人は県立普通校にとって大所帯。3年生は少ない。だが「勉強と野球を両立させたい」とやって来た“猛者”ばかりだ。七回コールド負けを喫した昨秋大会の「借りを返そう」と誓っていた。
2点を追う一回の攻撃。主将の3番楠本がセンター前へクリーンヒット。二死だが、「まだ終わってないぞ」。円陣を組んだ。二回途中降板の広内正も必死に投手を支える7人の1、2年生に「踏ん張れ」。スタンド応援の田岡も「頑張れ」とベンチに向かって大声を出した。
点差が9に広がった四回。先頭の楠本が再び中前打。併殺でチャンスがつぶれたように見えたが、ナインは下を向かない。2年の久保田は左前打を放って応えた。結局、点は挙げられなかった。でもゲームセットまで追手前らしい全力プレーを続けた。
最上級生の強さは「最後の夏」だからだけではない。6人は4強入りした2年前大会の2回戦で、同じ室戸に逆転サヨナラ勝ちした先輩を見ている。「あきらめない」心を知っている。そして、その大切さも知っている。だから「力を尽くした野球は(負けても)糧になる」ことを、後輩に伝えたかった。
兄の広内正とバッテリーを組んだ広内直は「兄と大好きな野球をやれた最高の試合」。3年生の魂を受け継いだ新チームで「最高の夏」越えに挑む。(横田宰成)
(2006年7月25日付・朝刊)
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