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明徳、高知に快勝 伊勢完投、中本3打点

▽1回戦
明徳義塾 210 000 310
高知 000 100 010
(延長11回)
【宿毛―高知中央】11回裏中央2死二塁、左前打で二塁走者大谷が本塁を狙うが、左翼松浦の好返球に刺されゲームセット。捕手亀井利(高知球場)

 【評】明徳義塾は積極果敢な攻め。序盤から試合の流れをつかみ、昨夏優勝の高知に快勝した。初回、初球安打の山重は盗塁。国渓のヒットで山重は三塁に止まったが、返球の間に国渓が二塁を陥れ、無死二、三塁。中本の中犠飛の間の国渓の三塁進塁も利き、永松の三塁後ろに落ちる安打がタイムリーになった。中本は七回に欲しかった4点目の適時打、八回も犠飛を放った。先発伊勢も内外角を攻め、失点した四、八回以外は先頭打者を打ち取った。

 高知は先発森田のいきなりの2失点で試合の流れを逃した。3安打2打点の3、4番だが、序盤欲しいところの一本がなかった。(土橋宏史)

 【写真説明】【明徳義塾―高知】7回表明徳無死一、三塁、中本が中前打を放ち、4―1とリードを広げる。投手国尾(高知球場)

 守勢に立って…

 予想外の大差負けに高知・島田監督は立ち上がり8分で喫した2失点を振り返り、「あれで守勢に立たされ、明徳さんペースの流れを変えられなかった」。

 初回、無死二、三塁のピンチまでエース森田が投じたのはわずか5球。間に二塁盗塁や好走塁を挟む勢いのある攻めをまともに受けた上に、失点の結果まで付けてしまった。

 四回に百田の本塁打で2点差に迫ったが、途中登板の国尾が七回につかまり決定的な5点差。第2シードながら組み合わせの“いたずら”の初戦負けで2年連続の甲子園出場が消え、島田監督は「こちらが上ではない。シードは意識してなかった」とうつむいた。(土橋宏史)

 明徳、攻守に「らしさ」 県大会夏100勝目

 高知の最後の打者を打ち取ると、明徳義塾ナインは、まるで決勝に勝ったように喜んだ。「この子たちの1年間の総決算。勝たせてあげたかった」。ベンチからの指示ですっかり声をからせた飯野監督はにっこり笑った。

 「因縁の一戦」と言っていいだろう。“勝った”昨夏決勝は不祥事で無効試合。対外試合禁止処分が明けた県春季大会は決勝で敗れた。初めてシード落ちした今大会の初戦の対戦は「望むところ」だったのではないか。

 鮮やかな先制攻撃だった。「三振してもいいから、内角を捨てて外角いっぱいの球を狙え」。飯野監督の指示でベースぎりぎりに立った。1番山重が初球を遊撃内野安打。山重の二盗後、2番国渓は中前打。外野手が本塁に返球したすきを見逃さず、ノンストップで二塁を陥れた。無死二、三塁の絶好の形が、中本の犠飛と永松の適時打を呼び込んだ。

 「(走塁は)練習通りのプレー」。国渓はさらり言ったが、試合ができない期間も含め、この1年どこにも負けない練習量を積んできた自信をにじませた。

 2点先制したその裏、先発伊勢の制球が定まらず、先頭打者にいきなりスリーボールにした。ここでマウンドに歩み寄った二塁中本は、グラブでポンと伊勢の胸をたたくと「みんなが守っているから打たれてもいいぞ」。昨夏“決勝”でも二塁を守った男の一声で、エースは落ち着きを取り戻した。ほころびを未然に防ぐことで、一昨年まで連覇をつむいだ「いつもの」明徳が戻っていた。

 1977年から積み重ねてきた夏の県大会の白星は、これでちょうど100。それは同時に「再スタート」の“節目”でもある。苦難を乗り越え、「らしさ」を取り戻してきた明徳が頂点に向かって歩み始めた。(山崎道生)

 

東工6回に集中打 高岡1安打、攻め手欠く

▽1回戦
高岡 020 000 000
高知東工 210 004 00×

 【評】高知東工は六回、集中打で高岡を突き放した。

 3―2で迎えたこの回、一死から小松尚の左前打を足場に、岡本翔の二塁打、岡本修の三塁打を含む6連打で一気の4点。積極的な初球打ちが光った。先発左腕田村は外角低めへの変化球がさえ、6回をノーヒットピッチング。七回からは窪内が抑えた。

 高岡は二回、四球と3犠打に失策が絡んで同点にしたが、結局ヒットは高橋の1本だけ。攻め手を欠いた。先発小川は速球を内外角に投げ分け無四球完投。一、二、六回以外は無安打に抑えたが、六回は配球が単調になったところを狙われた。(細川喜弘)

 背番号10が好投

 高知東工の先発田村は四球や自らの失策などで2点は失ったものの、6回ノーヒット投球。変化球を低めに集め高岡から8三振を奪った。

 初回、縦のカーブと外角に逃げるシュートで連続空振り三振を取りリズムに乗った。捕手小松尽もワンバウンドする田村の変化球をしっかり体で止めて助けた。

 亀井監督は「ノーヒットで降板させたくなかったが、まずはチームの1勝。連続四球があったので決めました」。残り3回を窪内に託した背番号10の88球の投球をねぎらった。(青木一英)

 

小津21点5回コールド 西土佐先制も守り崩れる

▽1回戦
西土佐 301 00
小津 416 10X 21
(五回コールド)

 【評】小津が西土佐投手陣の制球難に乗じ、毎回の大量21点で五回コールド勝ち。

 初回に3点失った小津だが、その裏すかさず反撃。1番丸岡の中前打を足掛かりに、梅原、大黒、森田の適時打に四球も絡めた4点で逆転。その後も三回、大黒の三塁打などで6点、四回は打者16人で10点と攻め手を緩めなかった。

 西土佐打線は小津の先発宮崎の速球に力負けせず、9安打。初回に山崎の三塁打を含む4安打の3点は見事だったが、投手陣は四回までに13与四球。暴投や失策も出る悪循環の守りでリズムがつくれなかった。(細川喜弘)

 3人で続ける

 五回裏二死、西土佐の代打は1年生の岡村孟。ライトフライで3年生最後の試合は終わりを告げ、「ゴロを打ちたかった」と悔しがった。

 西土佐は3年生が引退すると、残る部員は1年生の3人だけ。男子生徒が学校の1、2年生全体でも8人しかいない。だから、泥谷監督はあえて、4番の3年生武内に断りを入れて、ただ1人ベンチで応援していた1年生を代打に送った。

 試合後、目を赤くした岡村孟は「3人で野球を続けて、新入生と一緒にここへ帰ってきます」と、言い切った。来春の新入生を待つ覚悟はできている。(森本敦士)

(2006年7月17日付・朝刊)


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