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2006年10月01日


全国聾学校陸上大会が開幕 春野運動公園

 本県で初めて開催された「第43回全国聾(ろう)学校陸上競技大会」は30日、吾川郡春野町の春野総合運動公園陸上競技場で競技をスタートした。全国のろう学校から集まったアスリートたちが、2日間にわたり熱戦を繰り広げる。

 全国聾学校体育連盟が毎年開催している。今大会は「青い海 青い空 集いし高知で駆け抜けろ」をスローガンに、35都府県・49校から高等部の本科(1部)、専攻科(2部)の253選手が参加。本県からは高知ろう学校の9人が出場した。

 この日は100メートルや400メートル、やり投げなど22種目の競技が行われ、厳しい日差しの中、選手は熱戦を展開。1部男子走り高跳びでは22年ぶりに大会新記録が生まれ、スタンドから大きな歓声が上がっていた。

 県勢では、2部女子走り幅跳びで中村有希さん(高知ろう学校専攻科1年)が3位に入賞するなど活躍が光った。

 1日は21種目の競技が行われる。

 走り幅跳び3位入賞 高知ろう学校の中村さん

 「(3本目の跳躍で4メートル超えを記録した時は)『やったー』と思った」。走り幅跳びで3位入賞した高知ろう学校高等部専攻科1年の中村有希さん(18)は、手話を交えて声を弾ませた。

 実は同校卓球部の所属。昨年の全国大会で3位入賞し、デフリンピックの強化選手にも選ばれた。スノーボードも得意という行動派だ。

 今大会には「地元での開催だから」と出場を決めた。しかし11月に試合がある卓球の練習もあり、陸上に取り組んだのは大会の1週間前から。卓球の練習と並行して毎日1時間から1時間半程度、跳躍を重ねた。

 目標の「優勝」には届かなかったが、見事な結果。「練習は厳しかったけど、練習のおかげでメダルが取れた。続けてよかった」と中村さん。

 「そんなに厳しくした覚えはないけどなぁ」。隣でつぶやいた陸上部副顧問の山本洋平教諭を笑顔でにらむ。この入賞を一番伝えたいのは「山本先生。教えてもらったから」と感謝した。

 山本教諭も「楽しんでやってくれたことが一番よかった。しかも3位。こっちこそ感謝です」。

 跳んでいる瞬間を、中村さんは「緊張感もあるけど気持ちいい」と話す。大きな自信を胸に、新たな気持ちで今度は卓球に取り組む。

 【写真説明上】2部女子の走り幅跳びで3位入賞した高知ろう学校の中村有希さん(春野総合運動公園)

 一番の思い出です

 「陸上はぼくにとって宝物」。1部男子1500メートルに出場した高知ろう学校陸上部の主将、水口裕輔君(高等部3年)が笑顔を見せた。

 陸上を始めたのは中等部1年の時。先輩が運動場で走る姿に「かっこいい」とあこがれて入部。全国大会が高知で初開催されることを知り、出場が大きな目標になった。

 仲間と励まし合い、競い合いながら六年間陸上を続けてきた。今年は受験を控え、思うような練習ができなかったが、勉強の合間には必ず運動場へと向かった。

 そしてこの日、水口君はずっと夢見てきたスタートラインに立った。惜しくも決勝進出は逃したが、「人生で一番の思い出ができました」と、表情は喜びに満ちあふれていた。

 【写真説明下】「最高の思い出ができました」と笑顔を見せる水口君=中央(春野総合運動公園)

 
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